2014/11/23

北方の獅子もひとりでは勝てず…三十年戦史(ダブルチャージ4号)

11/23に千葉会にお邪魔してきました。
お約束していたダブルチャージ誌の「三十年戦史」をプレイしてきました(他に、ユーロゲームの「ネーションズ」)。
11月は猿遊会でもWon by the Swordをプレイし、「三十年戦争月間」になりました。
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■三十年戦史(ダブルチャージ4号)


12:30ごろから始めて、16:30過ぎに終了(第7ターン、新教側投了)。セットアップと片付けこみで5時間といったところでしょうか。
予想と大きく異なりました。「60シリーズ」なので1時間程度で終わるかと思っていましたが、甘かったです…
ゲーム会に常に持っていくミニゲームセットに入れてあったのですが、今後考えます(笑)。
太平記システムなので、1スタック(リーダー)交互に移動(1ターン最大合計16手)します。
しかし、とてもとても一手が重いです。まずリーダーが少ないのです。また、南北に長い日本列島(数ヶ所で戦闘があっても、直接影響を及ぼし合うことは多くありません。京で敗れた勢力も九州で立て直せます)と異なり、ヨーロッパは作戦正面が広いです。それでいてリーダーが少ないのですから、これは重いです。1スタックの移動が他に与える影響が極めて大きいのですよね。それでいて理不尽さがあります。正確な読み合いと、それが理不尽に覆されることを楽しめないと辛いゲームかもしれません。

私は新教側を担当しました。新教は有力なリーダーが旧教側より多いのですが、旧教側はリーダーそのものが新教側より多いのです。そのため、主戦場では優勢に進められるのですが、主戦場以外の手当が貧弱になりまうす。あるいは、主戦力を拘束されると対応が難しくなります。結果として傭兵や諸侯に頼る度合いが強くならざるを得ません。それゆえ、外交の結果に影響されやすく、今回のプレイでは3回・9戦力が解散しています。いくらスウェーデン王グスタフでも1スタックではどうしようもありません。うーん、三十年戦争らしい。しびれます。
グスタフvsティリー ブライテンフェルトにならず




グスタフ、皇帝を捕捉するが…

また、支配と徴兵の仕組みが秀逸です。各国軍は支配下の方が多く徴兵できます。傭兵は支配が及んでいない地域が徴兵しやすく、かつ地域を支配しにくく(敵軍の支配を中立化しやすい)なっています。つまり、傭兵軍は敵軍の支配を消し(=荒廃)、兵の徴募は多くなります。太平記システムを僅かアレンジしただけですが、三十年戦争らしさに繋がっています。



ゲーム展開は、諸侯/傭兵の裏切りを挽回できず、スウェーデン軍も機動を断たれ、デンマーク軍がヴァレンシュタイン軍に壊滅させられた時点で投了しました。
ゲーム終了時



圧倒的な劣勢のVP差を気にせず(21点以上の差をつけないルールなので)、テュレンヌやホルンまでも戦力を充実させるまで待ち、満を持してから攻勢に出るのが、新教側の戦略としては正しいような気がします。

ナリの割には時間がかかりますが、またプレイしたいゲームです。

2014/11/09

Won by the Sword (GMT) ・Caesar XL (VPG)

11/9(日)に猿遊会に参加しました。
(GMT)Won by the Swordと、(VPG)Caesar XLをプレイしました。

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■Won by the Sword (GMT)

とにかく、何とかプレイにこぎつけました。

まず3ターン×5ラウンドの”バトルシナリオ”「ネルトリンゲン(1634年)」で練習、次に10ターンの"キャンペーン"シナリオ「フランス参戦(1638年)」の予定でしたが、ルールを確認しながらのプレイになったので、バトルシナリオだけの対戦となりました。それでも6時間(セットアップ、片付け、昼食込)かかりました。
初期配置

ルール12ページに対してエラッタやQAが20ページもあり、前日深夜まで修正点をチェックしていました。ルールそのものの書き方も洗練されておらず、大意をつかむまでに時間がかかる記述がとても多いです。また、細かいスペルミスや前置詞、定冠詞の間違いなどがとても多いのでルールそのものの信頼度が…
それにしても、プレイできてよかったです。

マップは南ドイツ(東:レーゲンスブルグ~ボヘミアはマップ外、西:ストラスブルグ、ブライザッハ南:スイス~ミュンヘン、北:マインツ。フランクフルト~ヴュルツブルグ)なので、ブライテンフェルトやリュッツェンは出てきません。
シナリオは1632~1648年を扱っています。1年(1ターン1ヶ月。10ターン前後)で1シナリオのキャンペーンシナリオが7本と、3ターンのバトルシナリオ8本です。三十年戦争を4期にわけると(1)ボヘミア(2)デンマーク(3)スウェーデン(4)フランスとなると言われていますが、その(3)以降がシナリオ化されています。
時代もマップも三十年戦争の一部でしかないので、シリーズ化されると思いますが、それにしてはエラッタが多いです。第2版に期待です(涙)。


ゲームそのものは、三十年戦争らしい展開になりました。
出方を読み合い、間合いを測りながら近づきます。糧秣が無いので付近から徴発(略奪)しながら行軍するため、軍が通過すると荒廃します。規模が大きくなると、より多くの糧秣が必要になるので会戦直前に合流をめざすような機動になります。
会戦を行うと軍の大半が消滅するので、むやみには会戦ができません。一方で、攻城戦の頻度はより多いです。しかし、落とすのにかなりの時間がかかります。
会戦はリスクが高く、また得られるVPを考えるとFoarge(徴発/略奪)や都市攻略の方が効率が遥かによいのです。