2018/10/17

パリはネズミでケルトはコボルド…ノートルダム・ケルトスパイラル

 ちょっと前に友人とのクローズゲーム会をひらきました。ユーロゲームは見た目が華やかで、箱を開けるだけでも楽しいですね。
最新作ではなくても、よいゲームは変わらず良いゲームですね。

 
■ケルトスパイラル
ルールも簡単で1時間で終わり、毎回マップも変わる、考えどころも多い好ゲームです。
ゲーム大賞を受賞した「ケルト」の派生ゲーム。とはいえ違う雰囲気になります。マップは一本道。ゴール近くのマスに全員合計5コマか、単独で3コマ入ると終了。終了までに踏んだマス目の得点と、終了時の位置(ゴールに近いほど高い)が主な得点源になります。踏んだマス目の効果は、得点だけでなく長距離移動や後退、コボルド(!;原文ではLeprechaun)などがあります。
また、宝石の置かれているマスがあり、ゲーム終了時に集めた宝石の数に応じた得点を得られます。0〜1個だとマイナス点の上に、宝石点を2倍にする鏡も置かれているので、早く進みたくなります。ところが、それが必ずしも良いとは限らず、コボルドや女神(女神が自分と同じマスに入ってくると得点)もあるので選択に悩みます。
移動は手札から出したカードと同じ色のマスまで進みます。出した色カードは自分の場に出しておきます。このとき、同一色ではカードに書いてある数値が昇順か降順のどちらかでなければ出せないのです(色カードは5色、0〜10の数が2枚ずつあります→110枚)。3箇所あるコボルドのマスに止まれば、場札から1枚捨てることができます。これ、かなり重要です。邪魔なカードを捨てるだけでなく、出せたカードを何回も使う(進む)ことができるのです。

手札は捨てられた札からでも補充できるため、自分の捨てた札が相手を有利にすることも。盤上のみならず、捨てカードでもプレイヤー間の絡みが生じます。

3回プレイしましたが、すべて戦略が中途半端で敗戦。
宝石を集めるなら、最低2つ取ることにまずは注力すること。女神戦略をとるプレイヤーは複数いないと得点を期待できない…まだ他にも反省はありますが、マスの配置によっても大きく変化します。そのため万能の戦略は無く、プレイごとに変化があります。一番大事なのは、そもそも手札の色のバランスをとること。まぁいつもうまくいくわけではないのですが…

■ノートルダム
左下に見えるのが
自分のボード上の建造物を建て、その効果で資金などを得て、巡り巡って得点を挙げるゲームです。面白いのは、3〜5人のいずれのプレイヤー人数でも、プレイヤーのボードを隣接させられるようボードは変形多角形をしています。そして、「馬車」は他プレイヤーのボードに入れるのです。このボードを見るだけでもプレイする価値があると思います。
とりうるアクションは9種類のカードであらわされ、3枚を使う「ピリオド」3回からなるラウンドを3回繰り返して終了します(つまり、9枚のカードを3巡する)。アクションカードには資金・市民・得点などの獲得や、ノートルダム大聖堂への献金(これも得点)・馬車の移動・そしてネズミ退治(!!!)があります。ネズミは増え過ぎるとペストが発生し、得点と人口がへってしまいます。このゲームでは資金と市民とネズミをマネジメントするのですね。
さらにアクションカードは、必ずしも自分の意図した通りに使えるわけではありません。いわゆるブースタードラフトです。ピリオドごとに3枚のカードを選び、1枚を残し隣に渡します。これを繰り返して手札を3枚(最初に自分が選んだ1枚と、他のプレイヤーから回ってくる2枚)にするのです。自分も思った通りにならず、また他プレイヤーの思惑を垣間見ることができます。
また、お金を払うことで街の有力者?の効果も使えます。市民の召集や資金援助、そしてペストを発生させない医師。また、有力者カードには増えるネズミの数も描かれています。吟遊詩人が困ったもので、ネズミを3も!増やすのか連れてくるのか(9を超えるとペストが発生)。ここはハーメルンでは無いはずですが。お金(とネズミ)こそかかりますが、有力者はアクションカードと比べて確実に実施できるのがメリットです。この「確実さ」は本当に助かります。

この日はネズミを増やさない方針でプレイしました。ネズミによる減点は起きませんでしたが、意識しすぎて他のリソースが足りなくなり2位。2回目のプレイは大差をつけられ3位に終わりました。

印象的なボード・多くの個別能力キャラ・複数のリソースを操るゲームとしては、かなり手軽な部類に入ります。気楽に始められるのもプレイ機会が増え、よいゲームだと思います。

早めに公園に2キューブ置きましょう。以降の名声獲得が+1されます。