Downtownシステムの航空作戦ゲーム「Red Storm」(GMT)のソロキャンペーン「Dark Blue Defection」の作者が、より大規模なシナリオとして作成したもののようです。
■Red Storm(GMT) The Fourth Horsemen
●設定と展開
ワルシャワ条約機構軍(以降WP)が侵攻後、スピードがあがらない侵攻の手詰まり感を背景として、”跳ねっ返り”の将軍が配下のSS-20に特殊兵器弾頭をつけて西ヨーロッパの主要都市に発射しようとしている…のを諜報員の報告で察知したNATO司令部が、手持ちの兵力をかき集めSS-20サイト爆撃、破壊を命ずる、という設定…のシナリオです。
"かき集めた"という前述の背景のため、NATOの機種は8にも及びます…
CAP4機種4個、SEAD2機種2個、爆撃2機種4個…
CAPのうち1つはF-15ですが、一方でSEADのうちARMを搭載しているのは1個なのが恣意的な編成ですね。単純に機種数が多い方がプレイ時間はかかります。
目標は8箇所。うち4つはダミーで2ヘクス以内に接近しないと真贋を確認できません。従って全目標に接近するのが基本です。なお、このシナリオでは経路を計画する必要はありません。ざっくり、4つずつ「手前」「奥」に置かれています。おおよそ「手前」「奥」ペアごとに、CAP1・SEAD0.5・爆撃1の配分になるでしょうか。
対するbotが操るWPは、10個編隊です。うちMiG-29が2個、Su-27が1個です。
黄:目標かもしれない 黄緑:botの哨戒飛行経路 |
今回はルールのおさらいのために3人でプレイ。2人でNATOを、私は進行役を務めました。
以下、断片的ではありますがいくつか写真で紹介します。
4ターン、護衛の米軍F-15と迎撃のMiG-29が 長射程ミサイルの応酬(「BVR Avoid」マーカーが見える) MiG-29の1機が撃墜される |
4ターンはいろいろありました... F-15はMiG-23により1機撃墜され、 F-4FはMiG-29に攻撃され、「混乱」(非戦力化)。 北部2部隊に迎撃が集中。 一方、F-16のARMによりSAMに重損害 |
5ターン最北部、F-15無双。 単機になったとはいえ、MiG-21を混乱、 MiG-23をAbortに追い込む。 |
次に、MiG-29がF-15に有視界戦闘を挑む |
赤:MiG-29は1機撃墜され混乱→無力化 青:F-15が全兵装が弾薬切れ、帰還を余儀なくされる この一帯の戦闘機はすべて帰還 |
botのダイス目が偏り?、マップ北半分に迎撃機が集中。 |
トーネードがSS-20サイトを発見、 攻撃し破壊した |
攻撃隊が一部の目標にたどり着いたくらいで時間切れお開き。
●感想
ルールを確認しながらであったこともありますが、ソロシナリオは1編隊を動かすのに参照と判定(ロールとチャート参照)が多いので、かえってbotの方が時間がかかっているかもしれません。また、結局両軍のデータカードを覚えることになる(覚えないとプレイ速度があがらない)のも時間を要することに拍車をかけています。ソロシナリオは大規模(機種が増える)なのは向かないか?
このシナリオに関して言えば、フルマップ2枚を南北フルに使っているのですが、やっていることは4箇所同じなので、規模が半分でもよいかもしれません。まあ、もともとソロシナリオなのでプレイ効率考えなくても良いのでしょうけれど。Vassal使ってのんびりやるのもいいのでは。
その意味では、練習(思い出し)シナリオには向かないのかもしれませんね。
なお、このセットには、もう1つシナリオ”A Pale Rider Named Death”が含まれています。
やはりマップ2枚を使い、北部・中部・南部で様相の異なるセッティングがされています。
北部:特殊兵器で爆撃をしようとするWPを迎撃
中部:WP地上軍の司令部を攻撃
南部:侵攻してくるWP地上軍(戦車など)を攻撃
この3種類の任務に、戦闘機10ユニット・SEAD7ユニットを割り振ります。
他に中部用に爆撃2・レーザー目標指示2、南部用に近接航空支援4・前線航空統制2があり、計27ユニットを扱います。
3方面に戦闘機・SEADを割り振るリソース投入算段の面白さはありますが、いかんせんユニット数・機種数が多すぎてプレイには二の足を踏んでしまいますね。。。