2014/10/12

A Thunder upon the Land (AtO)・RichardⅢ (Col)

10月12日に、高田馬場で開催された「ソフィアゲームクラブ」に参加してきました。 
シミュレーションゲーム、ユーロゲームの両方ともに多くプレイされていました。20名ほどいらっしゃっていたでしょうか。 

私はシミュレーションゲームを2戦プレイしてきました。 




■AtO42号 A Thunder upon the Land 「ナルヴァ」 

 【大北方戦争(1700年~、スウェーデンvsロシア)】 
 ワンサイドな展開のシナリオで、2ターンで協議終了としました。2ターンでロシア右翼は埋められない大穴が開いてしまいました。左翼も穴が開いています。 
 
セットアップ
2ターン終了
  騎兵主力のスウェーデンは機動力で弱い箇所を攻め続けられます。ロシア軍は歩兵主体で機動力が無く、さらに士気は「4」中心(40%士気チェック成功)です。いったん潰走するとなかなか戻りません。自軍盤端に通じる橋を通るたびに橋の崩壊チェックまである厳しさです。さらにピョートルは最初マップにはおらず、雪嵐が止まないとやって来ません。その前に潰走ユニットで(ピョートルが通ってくる)橋が壊れる危険が大きいです。 
 一方、スウェーデン軍は士気「6」中心です。さらに雪嵐中はスウェーデンは士気、攻撃力ともアップする凶暴さ。プレイ前は「スウェーデンは雪嵐が生じている序盤に決着をつけたい」と考えていましたが、嵐が無くてもスウェーデンは強力です。 
練習用にナルヴァを選んでしまいましたが、ポルタヴァの方がよかったかもしれません。シチュエーションとしても、ナルヴァに包囲されているスウェーデン軍は登場せず、ロシア軍が攻撃することもあまりありません。ロシア軍をプレイするとフラストレーションがたまりますねぇ。 

…それにしてもルールがわかりにくいです。紹介されていない略語が出てきたり、セットアップガイド通りに配置するとユニットが余ったり、地形効果表に書かれていない地形がマップにあったり…困ったものです。 
 チットプルシステムなのですが、イニシアティブを有している側は最初のチットを決められます。さらに、イニシアティブ側は一部(10面ダイス1個分)ユニットが2回目の行動ができます。とはいえ、イニシアティブ獲得は単にダイスの大小だけで決まります。モメンタムって、そんなに頻繁に変わった戦闘だったのかな?「2回行動」も10面ダイス1個分のユニットだけなので幅が大きくメリットを享受できないことも多いのではないでしょうか。 
 戦闘解決は、戦闘力+諸々の修正+10面ダイスを攻防双方が算定し大きいほうが勝者。差分を士気と比較して損害の程度が決まります。そのため、やはり幅が大きくなるので攻撃側は戦力を集中したくなります。1スタックでは返り討ちに合うこともしばしば。騎兵は突撃すると他のスタックと共同攻撃をかけられないので使う局面が限られ、通常戦闘で使う場面が多かったです。これはこれで妥当なのかもしれませんが。 
いずれにしても、ポルタヴァをプレイしてみないと評価はできませんが。


■RichardⅢ(Columbia Games) 

 【バラ戦争(1455~)、ヨーク家vsランカスター家】 
 私にとって積み木デビューです。中学生の頃、NHKでBBC製作の劇(今でも「リッチモンドに勝利を!」のセリフだけ覚えています)を目にし、小田島さん訳の本を読んで以来、興味があるテーマです。 
 私にはシークエンスがわかりにくく、自分なりに整理するのに苦労しました。リファレンスを作成しましたが、用語が整理できたり細かいルールをおさえたりすることができ良かったです。 

 さて、プレイですが…私はヨーク家を担当しました。 
第1キャンペーン、イングランド全土に勢力を持つランカスターに対し優秀な傭兵を主力にしてロンドン中心に攻勢をかけました。ロンドンを制圧し南イングランドに勢力を伸ばします。しかし、政治ターンに王位を得るだけの貴族の支持を集めることができず、ロンドンを明け渡し再びカレーに落ち延びました。。。。貴族の票数をきちんと数えていませんでした。。。 
第2キャンペーン開始

第2キャンペーンは先の反省を活かし、貴族の支持を増やすべく、出陣を各地で促します。一方で相手の貴族を減らすことを算段していましたが、先に単独でいたヘイスティングがランカスター家に捕捉され討死。それでもロンドン周辺に兵を集め圧力をかけます。疫病も発生し守備軍が弱体化したランカスター家はロンドン退去を余儀なくされました。しばらく睨み合いが続きましたが、コーンウォールに単独でいたデヴォンをブルゴーニュ、アイルランド傭兵が強襲。一方、グラモーガンには王ヘンリー六世を含むランカスター家の大軍が押し寄せます。(今回の)バラ戦争天下分け目の合戦である”グラモーガンの戦い”です。
グラモーガンの戦い

ところが、ここで奇跡が起きます!ウォリック伯ネヴィルを主力としたヨーク軍のダイス目が冴え、最初のラウンドで甚大な損害をランカスターに与えます。ランカスターは退却。しかしリヴァーズが戦死します。コーンウォールのデヴォンも戦死し支持貴族のバランスが変わり、ヨークが王位につきました。

第3キャンペーンは、双方のカード運に開きがあり、ランカスターが有効な対策をうてず差が縮まらないまま終了しました。 
ウォリック伯ネヴィルは確かに「キングメーカー」でしたが、策略や陰謀でなく武勇によって後世に名を残すことになるのでした… 

ゲーム終了



最後まで、王族は誰も死亡せず、裏切りも発生しませんでした(グラモーガンの戦いにウォリックがいましたが、裏切りより戦闘で相手貴族を減らす確率の方が高かったのです)。地味な展開だったのかもしれません。また、今回はロンドン周辺と南方中心に進みましたが、もう少し全土に展開して、支持貴族の地盤を奪い貴族をプールに追いやる戦略をとれば、また違う光景が見られたのでしょうか。 

初めての積み木でカード運やダイス運に恵まれ(”ビギナーズラック”)、優勢に進みましたが考えが不足していた場面も多く、反省が多かったプレイでした。一方で、積み木に慣れていらっしゃっる方がお相手くださったので考え方やムーブが勉強になったことは幸運でした。 

積み木は楽しいですね。推測はできても、相手の状況を確実に知ることができないのも楽しいです。ユニットも少なく、1手番のアクションポイントも多くないのでプレイしやすいです(悩ましいですが)。 

もっときちんと考えて、またプレイしたいですね。 


また、来場の多くの方の注目を集めていました。持っている方も多く、「欲しくなる」と仰られた方もいらっしゃいました。持っていってよかったです。 



終了後、食事会にも参加させていただきました。新旧ゲーム談義がとても楽しかったです。 

皆様、ありがとうございました。 
またよろしくお願いいたします。