2016/02/12

烏賊はやはり狼を裏切る…A Game of Thrones 2nd Edition(FFG)・7 Wonders

A Game of Thrones 2nd Ed.(FFG)・7 Wonders

もう半年以上前ですが(^^;)京成会でA Game of Thrones 2nd Ed.(FFG)をプレイしてきました。

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A Game of Thrones 2nd Ed.(FFG)

念願の「七王国の玉座」をプレイしました。ご多分にもれず私も原作(J.R.R.マーチン「氷と炎の歌」シリーズ)のファンで、実は1st Ed.が出たときに拡張セットを2つとも購入してしまいました。ただ、一度もプレイすることなく今に至っています。京成会さんでプレイされることを聞き、参加させていただきました。

概要

行動に事前計画(いわゆるプロット)を行うゲームでありながら筆記用具を使わないので手軽にプレイできます。移動&侵攻、支援などの行動マーカーを裏返して配置し同時に公開します。また、行動の解決に大きな影響を及ぼすのが玉座・軍事・謀略の3つのトラックです。毎ターン、ビッドで順位を決めますが、行動順の決定要因になったり、最高位になると戦力+1や公開後の行動置換などの特典があります。

戦闘システムは、コマの戦闘力+手札の戦闘力(0~3)+ランダム(0~3戦力)の大きい方が勝利します。手札はキャラクターが描かれており、カードによっては原作を彷彿とさせる特殊能力をもつものもあります(例:勝敗と無関係に損害与える、手札の出し直しができる)。手札は全てを使い切らないと補充されないため、使うカードの読み合いも悩ましいポイントです。

10ターンで終了することが決まっていることもよいと思います。確かに最終ターンには後先考えない行動になる懸念はありますが、ダラダラと続くよりはよっぽどよいと思います。原作を知らなくてもゲームとしてはよくできていますが、(ライトゲーマーには)長いので原作を知っていたほうが断然楽しめます。

2nd Ed.は1st Ed.のルールが一部改訂されており、マップ要素、ユニットのみならず戦闘解決、野人などシステムの一部も変更されているようです。

ゲーム展開

今回は4人プレイなのでバラシオン、スターク、ラニスター、グレイジョイの4家を使います。またマップ南方を使いません。このあたりの配慮は難しいですね。入れたほうがよいのか悩みますね。確かに入れると(4人では)ラニスターとバラシオンが有利になってしまうようです。一方で、使用部分のマップの中央に地峡(ネック)があるので勢力間の接点が制限されがちになってしまうのでは?と感じました。マルチプレイヤーズゲームの場合、マップの端の決定はプレイバランスに大きく影響する(ディプロマシーにおけるトルコとか)ので難題です。
かつて、「日本列島の形はマルチに向いていない」と評されたことがありましたが(高梨先生だったでしょうか)ウェスタロスにも同じ難しさがあるのかもしれません。

序盤

スターク(狼/灰):モウトケイリン→アイリーを目指し南下します。
グレイジョイ(烏賊/黒):シーガードを占領し、本土に足がかりを得ます。
バラシオン(雄鹿/黄):キングスランディングに上陸、西進しリーチを手中におさめます。
ラニスター(獅子/赤):リヴァーラン、ストーニーセプト、ハレンホールと順調に勢力を拡大します。

中~終盤

各勢力の領地が接し、戦端が開かれます。
ロングシップの支援を受けたグレイジョイがシオンの指揮でリヴァーランを占領します。ラニスターも兵力を集めリヴァーランを奪回します。ハレンホールでもバラシオンとラニスターの戦いが続きます。

最終10ターン、バラシオンが勝利に近いまま進んできました。

バラシオンが勝利を確実にすべく ハレンホールに侵攻。
ここでグレイジョイは僅かなチャンスに賭けます。ラニスターがバラシオンとの最後の決戦に勝つことが前提ですが、バラシオンを抜き去ることが可能です。その方法とは、史実通り?の裏切りです。スタークの主力が地峡以南に出払っており、ウィンターフェルには僅かな守備隊しかいません。
思惑通りグレイジョイはウィンターフェルを占領しましたが、バラシオンもラニスターを打ち破りました。
バラシオンの勝利が確定しました。

感想

私は原作のファンなので、原作の地名や登場人物、イベントが盛りだくさんでとても楽しいです。原作でも戦争描写では地理的要因まで語られており、ゲームでも表現されています。マップが南北に長いので北と南の勢力の接点が少なく、そのため人数が多い方がバランスがとれるゲームかもしれません。今回の人数とマップだと、ラニスターが厳しいように思えます(やはりラニスターは強くないと)。
4人用のシナリオやマップもあると聞いているので、ためしてみたいですね。

7 Wonders(Repos/HJ)

文明成長のゲームでありながらプレイ時間が短く、リプレイアビリティが高い。良い意味で裏切られました。カードの組合せや各文明の特徴を知っておくと、より効率的なプレイができるのだと思います。ルールの難度、プレイ時間、思考性のバランスがとれた好ゲームだと思います。機会をみてまたプレイしたいですね。