購入してからだいぶ経つのですが、ようやくプレイにこぎつけました。
練習のためコブラ作戦をソロプレイ。
ユニット密度が高く、ユニットも小さいためにピンセットが必須です。また、シナリオはセットアップシートと首っ引きで並べるため時間がかかりました。
でも、ユニットとマップのグラフィックは綺麗で、並べるだけで達成感がありました。
思っていたよりシステムは平易です。
移動→戦闘→戦闘結果により得られる突破フェイズ(二次移動/戦闘)があります。細則/例外も少なく、とてもテンポよく進みます。このテンポにはとても好感が持てます。これならキャンペーンもできそうです。
ZOCは補給判定時のみ影響します。補給線は、補給源→連結された道路or鉄道上のHQと繋がり、HQの指揮範囲内ユニットが補給下となります。補給を妨害するのは、ZOCと大河川です。補給判定は自軍ターン開始時と、戦闘の直前に防御側の補給判定が行われます。移動時はZOCの効果がないため、まわりこまれ補給切れの状態で突破戦闘で攻撃されることも。
戦闘判定は2ダイス。ダイスロール前に「エリートの投入」と「戦車部隊の突破」を宣言し、損害/攻撃側の突破規模/防御側の退却の3種が判定されます。エリートは、一定の範囲内で戦闘結果を選択でき、戦車は、突破移動/戦闘できるユニット数を増やします。もちろん、損害が出たら優先して損害を被ることになります。
エリート |
エリート・戦車 |
また、このシリーズを特徴づけるのが、支援マーカー。これが、リソースとプレイヤーが喜ぶディティールの味付けをうまく表現していると思います。
チットの種類はモーデル、パットン、V-2、航空支援、重戦車、絨毯爆撃、ネーヴェルヴェルファー、ホバートの79機甲師団!など多彩。コラムシフトなどマーカーによって異る効果が得られます。
リソースとして用いると、種類に関わらずPluto(補給システムの中核)マーカーの移動(連合軍)、戦略移動や装甲補充(独軍)となるのです。
支援マーカーは毎ターン得られる(蓄積もできる)のですが、多寡を決める要素が両軍で異っています。連合軍は支配港湾数と天候が決定要因です。シェルブールを早く落とせ!アントワープを目指せ!そして、独軍は総統の信任度合い!で決まるのです。信任は毎ターン自動的に下がり、0になると解任されてしまいます。信任度を下げないためには、装甲部隊2個以上で突破戦闘を試みなければならないのです(失敗してもよい。攻撃精神が大事)。解任されると、それまでに蓄積していた支援マーカーを捨てねばならないので、無理を承知で攻勢に出なければならないこともあるでしょう(「戦略予備」として蓄積したものは解任されても残ります。「戦略予備」は支援マーカー3枚と8個師団までを蓄積でき、ゲーム中一度のみ「戦略的反撃」として取り出せます。早い話、ラインの守りのためのルールです)。
ディティールも満足させられ、しかもそれがリソース管理と展開の多様化とマニア心をくすぐる味付けを満たす上手いシステムだと思います。
今回は練習のためコブラ作戦シナリオをプレイしたため、空挺降下や侵攻上陸ルールは使っていません(自由フランス軍に纏わるもルールあります。さすがフランス製ゲーム)コブラ作戦シナリオは13ページのルールでプレイでき、手軽だと思います。
ゲームプレイは、アメリカ側(パットン付き!)がアブランシュを突破しますがサン・マロは陥ちず、英軍はカーンを占領しますが、ドイツ装甲師団と一進一退の攻防を繰り広げ前進が滞り、ドイツ軍の勝利となりました。このシステムでの攻勢のやり方(突破移動/戦闘と、戦闘前の防御側補給判定、補給判定時のみのZOC適用)にもっと慣れる必要がありますね。
次はD-DAYシナリオに挑戦したいです。