2024/04/06

ルート(Leder Games/アークライト)、エピック・スペル・ウォーズ

いつものプライベートゲーム会にて。拡張セット入りの「ルート」をプレイしました。 

 ■ルート

上級セットアップ手順を用いました。基本マップ、ランドマークと傭兵は使わずに準備しました。期せずして、UnderwoldとMarauderからそれぞれ1派閥が入りました。
 
:武闘派。3種の建物(製材所、寡兵所、工房)を増やすことでVPを得る。建設するには、空の建物枠がある広場を支配していることが必要。
複雑度低
 
モグラ:武闘派。貴族を登用することでVPを得る。登用には、貴族の階級に応じて2〜4枚の手札の公開が必要(その手札に一致する動物種の広場に自分の精力がいること)。アクション数は少ないが、登用貴族の固有アクションで活動増やす。地下からどこにでも出現する巣穴を掘れる。
複雑度中
 
森林連合:支持を増やすことでVPを得る。支持を増やすには、支持拡大にプールされたカードを使うことで、支持を広場におく。支持広場に進入する敵からカードを奪う。支持エリアで起こす反乱によりその広場の敵を全除去。兵士は少ないので軍事的拡大は困難。
複雑度高
 
アナグマ(甲鉄衛団):武闘派。失われた遺物(最初は広場でなく森林に配置される)を回収するとVPを得る。回収には建物が必要だが、支配していなくても建物の設置や除去ができる。スタッフをうまく編成すればアクション数が増やせる。遺物のVP化は2段階で、(1)建物に遺物を移動させるには森林の周りの広場支配が多い方が望ましく(2)そのVP化は、同一動物種の広場の支配が多い方が望ましい。支配が足りなくても遺物移動やVP化は行えるが、スタッフが失われる。
複雑度高

なんと”武闘派”が3派閥。猫以外の3派閥はこのメンバーで初見。上級セットアップ手順では、最低1派閥は入るのですが、まさか3とは…
 
ゲームは建設でVPを得られる猫が終始リード。”材木”を「製材所」で産出し、それを用いて支配下広場で建造します。建設した建物を破壊してもVPは減らない(それどころか再建設したらVPが得られる)ため、リードは縮まらず猫の逃げ切り勝利となりました。
 
モグラは、貴族登用でVPが得られるのですが、そこに行きつくまでのプロセスの紐解きに苦心。もっとたいへんだったのがアナグマです。遺物を探求してから回収してVPとするのですが、探求には建物が必要で、同様に回収にも建物が必要です。建物展開(兵士を変換)→探求→回収→建物撤収(兵士に変換)のプロセスを、遺物のあるエリアを目指して放浪していきます。このとき、探求や回収には一定数のエリア支配が必要(不足するとカードが失われる)で、しかも先のプロセスと移動アクションのタイミングがうまくフィットしないので、終始パズル的思考を要求されます。森林連合は、武闘派が多い(兵士数が多い)と戒厳令状態になりやすく支援拡大が難しくなります(つまり、武闘派が多くなりそうなら選択しない)。今回のプレイでは、隙ができるまで待ちましたが、少戦力に過ぎなくても反乱を起こし、鎮圧されたとしても短いサイクルで再起を図ったほうがよかったかもしれません。
 
終了時の盤面

また、普通に拡大再生産すれば勝利が近づく猫に対しては「中盤まではそれぞれ基盤作りで様子見よう」では遅いです。
遅くも15VPでは(武闘派視点では)殴り合いに入らないと間に合いません。
さらに、殴り合うにも、相手のVP獲得手段に直結する攻撃が必要です。猫に対しては、建物建設でVP→建設には材木必要→製材所または材木輸送ルートがターゲットになるでしょう。

初見の派閥、特に複雑度が「高」の派閥は得点に行き着くまでのプロセス見通しが複雑で、それをクリアにしながらプレイしていたので時間がかかりました。
この点を早く確実にできるようにするのが、今後の課題です。
同じアクションでも派閥によって条件下が異なる(例:支配している、コマが置かれていればよい)ことが多いので、先入観でルールミスすることも多いです。これも課題ですね。
(例えば…初見派閥はプレイヤーの半数未満までにして、すべてのアクション使うまでは、ペアのプレイヤーに確認してもらう。など)

■エピック・スペル・ウォーズ

パッケージに「警告!成人向け内容を含みます」と書いてあるのでビックリしますが、イラストや文言が子供には適していない、という意味合いです。わが国の基準のほうが甘いのでしょうか…

魔法使い同士のバトルロイヤル。魔法の応酬で体力を削り合い、最後まで残った人が勝利。本来のルールでは、「2勝した人がゲームの勝者」なのですが、プレイ時間かかり過ぎる気がします。
とはいえ、このゲームの中核である魔法の扱いは考えられています。
まず、魔法は魔力・形態・打撃の3つの構成要素からなります。発動は1枚でも、3種3枚でも発動できます。3つの要素を使った方が、基本的には強力です。ただ、発動順は遅くなります。
全プレイヤーが秘密裏に魔法を用意(先に決めたプレイヤーが単に裏にして重ねるだけでは、枚数がバレるため、小皿などカードを隠せるものを使うことをおすすめします)し、全員決めたら一斉公開。枚数の少ない方から発動するのです。先制攻撃に出るのか、耐えられると見て強力な魔法を編成するのか…がジレンマです。

3つの構成要素のみならず、さらに5種類の紋章がカードに描かれています。
紋章には、秘儀・暗黒・精霊・幻影・原初があって、これが魔法の効果に影響を及ぼします。魔法の効果を判定する際、「パワーロール」を要求されることがあります。パワーロールは、そのカードに記された紋章と同じ紋章が他のカードにもあれば、その数だけダイスを振って効果を判定します。魔法を用意する際に、魔力・形態・打撃の3種類3枚を使って同じ紋章で揃えれば、より効果は大きくなるはずです。
あるプレイヤーの初手。この回は私は1巡で退場。
他のプレイヤーも全員体力半減のすごい回でした
 写真では、
下段魔法(「フリーマックス脳の出たら目な悪魔との契約」)をプレイしました。
左から魔力、形態、打撃です。解決は左の「魔力」からするのですが…
「フリーマックス脳の」の効果で山札から2枚がひかれ、上段の「真夜中マーリンの」と「儀式的な」が追加!されました。
追加された左の「真夜中マーリンの」を解決した後、中列を解決。「儀式的な」の「パワーロール」は紋章として「暗黒」が…3枚もある!最後に右列。「悪魔との契約」もパワーロール3個!その効果で右列上段のカードを奪い、なんと6枚からなる呪文となりました。

深く考えずにバカスカ魔法を撃ち合えばよいのですが、気を付けないと魔法の組み合わせで時間をかけすぎる傾向にあります。砂時計などを用意して、時間制限を設けてもよいかもしれません。また、前述しましたが本来の勝者決めルールでは冗長な感じもしますので、回数を決めてプレイするのもよいのではないでしょうか。