2023/02/04

コールトゥアドベンチャー・イーオンズエンドレガシー・リトルタウンビルダーズ

いつものクローズゲーム会にて。

 

■コールトゥアドベンチャー

「『名もなき出自の者が、何かのきっかけで冒険に出て、運命を全うする』物語を紡ぐ」ゲームです。各プレイヤーは1人の冒険者を操ります。
開始時に「出自」「動機」「運命」を1枚ずつ(2枚配布され1枚選択)得ます。「出自」「運命」は公開、「運命」は非公開です。序盤、中盤、終盤という扱いでしょうか。

プレイヤーの手番で、場に出ているカード(特徴、試練、仲間、宿敵…)を選び、記された難易度に対し、キャラクターの属性値を使った判定に成功すると、そのカードを取得できます。カードには、キャラの成長、勝利点に繋がるアイコンが描かれています。カードによって使う属性も変わります。キャラクターには、6つの属性(筋力・敏捷力・耐久力・知力・判断力・魅力)があります。終盤に近付くほど成功難易度も高くなりますが、そこまでに取得していたカードによって成長していれば、成功率も上がります。
序盤、中盤、終盤それぞれにカードを3枚までしか獲得できないので、どのカードを取得するのか(早い者勝ち)、先を見越した選択が必要です。非公開されている「運命」カードに記載された得点獲得方法が、目標の一つになるでしょう。

ゲームが終了すると、カードの上下に記されたタイトルを組合わせると、ストーリーが描かれるようです。これを味わうのも楽しみの一つだと思います。「真面目なソクラテスラ」といったコメントもあるようです。
(冒頭の写真だと、以下が読み取れますね
 開拓民/捨て子の/要塞を築く・守護の誓い/ 襲撃を撃退する/厳しい旅を生き延びる/宿敵:狼・大胆な探検家/自軍を犠牲にする/秘儀の/復習を企てる)

プレイヤー間のインタラクションは、場に出ているカードの取合い(競争と妨害)と、アクションカードによる妨害くらいしかありません。ファンタジー世界で冒険する、他のシビアなゲームに慣れた方には少し物足りないかもしれません。
 

■イーオンズエンドレガシー

写真撮り忘れました…
その名の通り、イーオンズエンドのレガシー版。
プレイヤーが操るキャラクターは、「新米」です。従って、初期状態では能力も同じ、名前も自分でつけます。
キャンペーンが進むにつれ、キャラクターには能力などが加わり成長していきます。
この日は2章プレイできましたが、どちらも敗北しました…

お値段は高いのですが、使うルールも章を進めるごとに少しずつ増えていく構成なので、本編よりもルール体得はスムーズかもしれません。また、サプライ(デッキに組み込めるカード)も最初は選択肢が少なく、その点で創意工夫が必要になる(本編では、「環境も含めてアジャストして立ち向かう」印象でしたが、本作では「与えられた環境の中でベストを尽くす」感じがします)のも、本編と異なるプレイ感に好印象を持ちました。

まぁ、欠点をあげれば、重いこと(と、キャンペーンなので参加者が限定されること)ですね。

ところで、レガシーシステムは環境に優しくない、との意見もありますが(使わない紙類が相当量出てくる)、今後どうにかなってしまうのでしょうか。
 
 

■リトルタウンビルダーズ

 魅力的なゲームで小ぶりであることも良いですね。ただ、そのためかゲーム中のゆらぎが少ない(プレイ人数が少ないとなおさら)と感じます。

”カジュアルなワーカープレイスメント”であることが本作品の価値だと思います。
本作は、リソースの獲得や使用の見通しが良く、ワーカーそのものを増やすことも無いので、ワーカープレイスメントの入門として良いゲームです。また、プレイヤー全員で「ひとつの”場”」を成長させていく(こういう体験ができるゲームは、ほんとうに良いゲームだと思います)実感を共有し楽しめるのも良いですね。

ただ、ベテランゲーマーが揃うと…
「小ぶりのため充分に把握できる情報量(ランダム要素は開始時のみ)」であるため、ロジックでギリギリに詰める長考型プレイヤーがいるとテンポが急激に悪くなります。複数名で詰将棋をやっている感じに陥ることも。

「ゆらぎ」のためにプレイヤー人数を最大の4名で行うとか、時間制限をつけるとか、建物は最初からすべて明らかにするのではなくラウンドごとにオープンしていくとか、なにかしら制限や”読めない要素”をつけた方がよいのでは…と感じます。

ゲームはとても良いので、使い方・使いどころが問題でしたね。