2017/12/23

得てして大事なことは目立たないことだったりする…Pathfinder Adventure Card Game/パスファインダー アドベンチャーカードゲーム

ついに、Rise of Runelordsアドベンチャーパスをコンプリートしました!
シナリオ数33、そのため時間は随分とかかりました。


クラスデッキを多く使い、Alchemist、Druid、Fighter、Cleric、Sorcerer、Warpriestを使っています。
また、ハウスルールを一部使っています。


最終シナリオ(No6-5)クリア!
Rise of Runelordsコンプリート!
日本語版が2018年1月に出たこともあり、また多くのサイトで解説されているので重複してしまうかもしれませんが、少しだけ紹介します。ファンタジーRPG「Pathfinder」の世界観を協力型のカードゲームにしています。ベースセット「Rise of Runelords」は第1作です。シナリオ5本からなるアドベンチャーと呼ばれる6作から構成されるキャンペーン(アドベンチャーパス)です。キャンペーンは2017/12時点で4作発売されています。また、これらベースセットを用いて行える別のキャンペーン(ちょっと進行は異なるのですが)もPaizo社のサイトで発売されています。

ルールの概略

プレイヤー1人はキャラクター1人を操り、協力してVillainと呼ばれる親玉を制限時間内に倒すのが目的です。マップはLocationと呼ばれる概念的な地域(キャラクター数により使うLocation数は増える。例えば4キャラなら6個所)から構成されます。ところが、Villainは逃げ場がある(未封鎖のLocationがある)と倒せなません。このため、キャラクターはある程度分散していないと逃げ場を時間内に潰せません。分散してLocationを潰し、追い込んだ後に最後に集まってVillainを倒すのが基本的な展開になるでしょう。
Locationにはカードの山を作ります。Villainか副官の他にモンスター、トラップ、武器や鎧や呪文などの宝物、仲間になってくれる人や動物、そして祝福のカードからなります。10枚。基本的にキャラ1人はLocationのカードを1枚しかめくれません。2枚以上めくるためには仲間、祝福またはキャラの特殊能力が必要です。時間制限は30ターンしかないため、(4人だと、6Location×10枚)合計60枚のカードをめくるには時間が足りません。もちろん、早々にVillainに遭遇できることもありますが、効率的にカードをめくる戦略が必要です。
呪文を切らしたドルイドのLiniが
変身し武器と仲間の支援でVillainを倒す
モンスターに遭遇すると戦闘解決です。
基本となるスキルに装備の修正などを加え、難易度以上になれば倒せます。
例えば、ゾンビ(難易度9)をファイターのヴァレロスがショートソードで攻撃すると、6面ダイス(ショートソード)+10面(ヴァレロスの筋力)+3(ヴァレロスの近接戦闘スキル)で9以上が出れば成功です。失敗すれば難易度との差だけダメージを受けるうえに、Locationからひいてきたカードも減らせません。

Kylaが蘇生の呪文を唱える
キャラが被るダメージも、手札からの捨札で表現されます。キャラは自分用のデッキを持ち、そこから引いて手札(枚数は決められていて、ターン終了時にその枚数にしなければならない)を作ります。ダメージを受けて捨てたカードは「捨札」でありデッキや手札とは厳密に区別されます。ダメージを受けるとデッキの枚数が減っていきます。手札にできるだけのデッキしか残っていないときに、そのキャラは死亡するのです。「捨札」は治癒の呪文などでデッキに戻すことができます。



このように、カードを手札から出す方法や状態が多いのがこのゲームの特徴です。見せる・捨てる・リチャージする・埋める・デッキにいれシャッフルする…など多様です。
ゲームメカニクスの中核がハンドマネジメントなので、様々なカードの状態を駆使しうまく手札とデッキとを回転させることがこのゲームの肝です。

個々のキャラクターの能力や装備の派手さに目を奪われますが、ゲームの本質を意識すると、案外地味目の能力が大事だといえます。


以下は、私たちがプレイの中で感じたことを挙げます。

1.追加探索(= Locationのカードをめくる)

先述したように、Locationをめくる時間は不足しがちです。仲間や祝福を使えば追加で探索できますが、これに用いたカードは捨札になってしまいます(捨札を戻すには治癒する必要があります)。
仲間や祝福を使わない探索の手段を持つキャラもいます。

2.戦闘やチェックは、ふるダイスの派手さではなく「固定修正値をどれだけ加えられるか」が重要

このゲームでは、判定結果が「成功するかしないか」しかありません。そのため、ある意味では不確実な最大値よりも、確実な最小値の方が「読める」ので大切なことが多いです。

3.クローズのために、戦闘以外のチェックが頻繁

先述したように、Villainの逃げ場所を封鎖するためにはLocationをめくり切るだけだけでは無く「クローズチェック」が必要です。Locationによって異なりますが、戦闘以外のチェックが多いです。体感ですが、Wisdom・Intelligence・Survival・Arcaneスキルが多いように思います。

4.Constitution・Fortitude・Wisdom・Survival・Dexterity・Acrobatスキルのチェックが多い

3.項でも触れましたが、戦闘以外のチェックも頻繁に起きます。また、トラップやモンスターとの「戦闘前後」の判定でも非戦闘チェックは置きます。高難度の戦闘チェックは30以上の難易度になることもありますが、非戦闘チェックでは高難度でも15です。言い換えれば、非戦闘チェックでは「1」の重みが違うのです。支援能力の中に「1を加える」ものがありますが、極めて価値が高い能力なのです。


これらの観点に立てば、
2不足していたが、自身の能力と
仲間(Jinx Eater)の
能力で2加えてVillainを倒した!
Rise of Runelordsのキャラクター「Seoni(Sorcerer)」は強力です。
呪文とMagic属性のアイテムを必ずリチャージできる能力を持ち、また「ダイスを振った後に、1不足していたら(カードを1枚埋めると)1加えて成功にできる」能力もあります。

いろいろなキャラクターの能力を見ていると、戦闘の威力が大きいものが目をひきます。しかし、ゲームをやっていると手札や山札のマネジメントやチェックの支援能力(特に、他プレイヤーのチェックを支援する)が重要です。

次は、「Seasons of Runelords」です!