セットアップと表紙 |
Condottieriは、1387年のCastagnaroの戦い(北イタリアのPaduaとVeronaとの戦い)を扱ったWargamer誌54号の付録ゲームです。Paduaは傭兵隊長(Condottieri)サー・ジョン・ホークウッドが指揮していました。 ホークウッドは百年戦争にも参加しています。随分前に入手したゲームですが、先日ソロプレイにこぎつけました。
1ターン終了 |
しかし、バランスはそれほど悪くないような気がします。Verona(青色)は大軍を活かし、より広範囲に圧力をかけ、崩れたところに第2線の騎兵を投入するのが基本戦略になるでしょうか。兵力差を活かし攻勢正面を広くし、Padua(赤色)の少ない予備で対応する余裕を与えないようにします。
ただ、ZOCが正面のみであるため戦闘後前進で1ユニットだけ前進すると囲まれる危険があります。2ヘクスの穴を戦線に穿ちたいです。
白兵戦での正面と側面とでは(歩兵で)戦闘力に8の差がつくため、それでも突破して前進するのが鉄則となるのでしょう。後退型のCRTなのですが、騎兵突撃と指揮官能力によるダイス修正があれば除去を狙えます。今回のソロプレイでも、Padua最強の歩兵(19戦力-11士気値)を、2:1のオッズで1発除去しています。
Veronaの戦線後方の部隊は2隊。1隊は総指揮官直率の騎兵隊、もう一つは都市民兵・農民兵です。前者は決戦のための予備ですが、後者の使いどころは悩みます。額面戦闘力は高くユニット数も多いのですが、白兵戦修正値が低く遠距離武器防御力も最低のため、弓を射かけられるとほぼ混乱します。防御線を支えるのは難しいのでPaduaを量で圧倒できる箇所への攻撃に用いるのか。数が多いユニットには槍兵もあります、士気が高くないので攻撃には向きません。結局、主力は前線の歩兵と予備騎兵です。
4ターン終了。Verona(青)が戦線突破。 Padua傭兵(白)も前線へ |
一方のPaduaは機動予備が2隊あります。騎兵隊とジョン・ホークウッド率いる傭兵隊(白色)です。傭兵隊の騎兵は士気値11の優秀なユニットですが、さらに傭兵隊のロングボウは1ターンに3回も射撃できる強力な部隊です。さらにロングボウ兵は騎馬しており、迅速に投入できる強みもあります。ロングボウ兵が展開した一帯の敵軍はほぼ退却、混乱するため戦線を組むことが難しくなります。
ホークウッドの傭兵隊を投入するまで戦線を支えられるかがPaduaのポイントになるのでしょうが、それには第2線に配置された歩兵と騎兵の投入タイミングが鍵です。
今回のプレイでは、Verona左翼の弩兵がPaduaの大砲で壊滅(そして隣の大砲が暴発除去)したところにホークウッドの傭兵隊が突入。
VeronaもPaduaの戦線を幾たびも突破したが、Paduaは予備を投入し辛うじて支えきりました。ホークウッド傭兵のロングボウ隊がVeronaの戦線後方の部隊を全て退け、混乱したところをホークウッド直率の騎兵が除去。Veronaの士気が崩壊し、Paduaの勝利となりました。
8ターン終了。Verona(青)の左翼(奥)が崩壊。 (キューブは指揮範囲外) |
BGGの評価は6.1と高くはありません。
壊滅ユニット |
どうしても展開が双方の予備軍の投入、そこまでの前線の踏ん張り次第に限定されてしまう(この時代では致し方ないのですが)のが要因かもしれません。しかし、多様な兵科と戦闘解決、士気チェックで思うように働かない部隊、有能無能の指揮官の活躍を見られるのは面白いです。またプレイしてみたいです(ソロになるでしょうが)。
また、この時代の他のゲームもやってみたいですね。