2025/04/27

TORG Eternityのゲームマスターをする

2025/04/27 - 0:28 Posted by 20-on-20 , ,

 ■Torg Eternity(Ulisses Spiele/新紀元社)

「トーグ」世界、特に「リアリティ」の概念というより感覚をお伝えすることが目的のイントロダクションシナリオ(オリジナル)をプレイしました。参加プレイヤーは1名!です。

構想のコンセプトは以下を参照してください(リンクあり)。 
 
 
なお、日本語ルールブックと対応させることができるように、青字のイタリックで対応ルールを書き、[ ]には日本語ルールブックの掲載ページを加えています。

 

●第1幕(アクト)第1場(シーン)  北アメリカ コアアース→リビングランド

デルファイ評議会から、リビングランドエリアにあるレジスタンスキャンプへの物資輸送、およびキャンプにいる医療要員の交代を依頼されます。プレイヤーが担当するキャラクターは、コアルールブックに登場するアーキタイプ(テンプレート)の「レルムランナー」(DriveThruRPGで販売)を使います(<生存>1レベルを追加します)。
 
これに、交代の医療要員(衛生兵/メディック)と、助手(護衛)2名です(この3名はNPC)。車はジープ グランドチェロキー。銃器、弾薬、燃料、食料を輸送します。特に評議会への装備要請は無く出発します。
 
・アクトのはじめに、ポシビリティー、コズムカード、デスティニーカードを配布(それぞれの何たるかはまだ説明しない) [p68,110,113]
・特典(レルムランナーは「天才」特典を持つので) [p70,104]
・アクト、シーンを説明 [p256-257]
・評議会への装備の要請(説明しただけ)[p138]
 
目的地までは15km、10kmまでは問題なく進めますが、ジャングルが立ち塞がります。スピードを落とし慎重にジャングルに入っていくことにしました。ここで<地上車操縦>技能判定をGMが要求しました。
 
・基本的な技能判定(能力値、技能レベル、技能値、達成値、ダイスロール、ボーナス、成功度、成功レベル)  [p108-109]
・矛盾…ここでは、コアアース(技術アクシオム23)のキャラが車(同22)をリビングランド(同6)で運転するので1ケース [p178]
・切断 [p179]
・ストームナイトとオーズ、変身[p13,177,180]

リビングランドに入ったのです。
 
・コズムカードの引き直し[p114]
 
ジャングルの中では、密林をかき分け道を拓きながらの前進になりました。GMは1時間に1回<生存>判定を行い、成功レベルによって進める距離を決めました。ただ、「すごい」でないと疲労します(とGMがシナリオで決めている)。また、鉈を持っているので<生存>が有利判定になります(鉈の利用は技術アクシオム矛盾を引き起こしますが)さらに、医療要員と護衛の合わせて3名も「協力」することができると判断しました。
 
・<生存> [p81]
・技能判定(技能値、ダイスロール&振り足しとの合計でのボーナス、達成値、成功度、成功レベル) [p108-109]
・疲労 [p112]
・ショックダメージ [p117]
・有利判定 [p109]
・協力 [p119-120]
・あらためての矛盾(鉈はリビングランドでの技術アクシオムを超える) [p178]
 
「矛盾」や「リアリティ」を説明しています
 
最初の2時間で2kmしか進めず、ショックダメージも4点。もう疲労を重ねられないところで、GMの示唆でポシビリティーとデスティニーカード「アクション」を使って「すごい」の結果を出しました。
 
・あらためて、技能判定(技能値、ダイスロール&振り足しとの合計でのボーナス、達成値、成功度、成功レベル) [p108-109]
・ポシビリティ(と、あらためてのストームナイトとオーズ)[p110,p177]
・デスティニーカード [p113]

ポシビリティを説明しています
 
目的地に到着!を目前にして、
樹々の向こうから銃声が…

ここでシーン終了。
 
・シーン終了時のデスティニーカードリフレッシュ [p113]

●第1幕第2場

どのようにアプローチするか、レルムランナーはしばし考慮(複雑な作戦行動をとる場合、矛盾をひきおこす可能性がある)。
 
・矛盾…ここでは、作戦行動が社会アクシオムの矛盾を引き起こす、と判断。コアアースは23、リビングランドは7 [p230]
 
レルムランナーと助手1名は<隠れ身>で近寄り、「アクション」カードを使って成功します。
 
・技能判定のおさらい [p108-109]
・<隠れ身> [p79]
 
レジスタンスキャンプを襲撃している一団を発見。見える範囲でリーダーらしき者2名、その部下らしき者12名。
キャンプ側も応戦している。見える範囲では5名程度のよう。

ここでラウンド進行開始。いったんスタンダードシーンで開始。<隠れ身>成功のため「奇襲」。
 
・スタンダードシーンとドラマチックシーン [p111,p257]
・ドラマカード [p111]
・場札 [p113]
・戦闘オプション「奇襲」 [p119]
・対人行動 [p114]
・アドバンテージとディスアドバンテージ(「疾風」と「萎縮」)[p112]

PCが態勢を整えた(位置についた)とき、襲撃側のリーダーが「お前らがジャングルの中に残ってるから、トカゲ野郎どもに力与えてるんだ。出ていくか、くたばるかしやがれ」と叫びながらキャンプに向かって自動火器を撃ち、キャンプ側で悲鳴、うめき声があがる(ここはポシビリティ使って振り足しました…あまりにダイス目が悪かったので)。(2名が戦闘不能に陥る)
 
・ダイスの振り足し(出目10と20,ポシビリティ、「ヒーロー」「ドラマ」カード)[p108,110]
・偉業 [p183]
・ 「見せ場」宣言 [p113]
・他のプレイヤーとの場札交換 [p113]

近寄ったあたりは、コアアース/リビングランドの混合リアリティになっていた。
 
・混合ゾーン [p15]
・優勢ゾーン[p177]
・コズムの変更(コズムカードの引き直し) [p114]
・侵略者の目的(ポシビリティ略奪) [ p12,176,213-214]
・スティリー [p176]
・ポシビリティを奪う対象[p214,p223]
・変身[p180]
・ハードポイント[p222]

時間切れで今回のセッションはここまで。

ちょっと説明多かったな、と反省です。特に、最後に記載した「侵略者の目的」以降はこの場では説明する必要は無かったですね。会話の流れで広がってしまいました。


●第1幕第3場

配置について動き出すきっかけまで、が前シーン。ここでドラマチックシーンに切り替えます。シーンのリセットをせず、スタンダードシーンの戦闘から継続します。進行の都合で、ちょっとイレギュラーな区切りにしてしまいましたが、導入シナリオとしてはわかりにくかったかもしれません。

第1ラウンド
ドラマカード:H-/V疲労(推奨:間合い/トリック)
 
・ドラマカード/遭遇ライン/ディスアドバンテージ [p112]
・推奨行動 [p112]
 
レルムランナーは間合い/トリックの推奨行動を複数回で成功させ、カードを2枚取得します(手近のモブに「トリック」→走る→襲撃者リーダーに「間合い」。2回行動&走るなので-6であったがダイス目が走り2回とも成功した)。両者とも、「隙(強)」を与えます。手札を使い切っていたので、良い判断です。
 
・<トリック><間合い>技能 [p82,83]
・移動/走行 [p114]
・対人行動/効果 [p115]
 
助手も襲撃者のモブに射撃を開始(M-16)。間に草木があり遮蔽状態ですが、短連射で射撃しペナルティを相殺します。2人を戦闘不能にします。また、メディックもサブマシンガン(Ingram MAC-10)でリーダーを射撃。ダイスで「20」が出て振り足し、負傷を与えます。
 
・物理攻撃 [p116]
・オーズの判定における振り足し [p108 能力判定と技能判定/注意]
・戦闘オプション/物陰、連射 [p126]
・戦闘オプション/協力 [p119]
・戦闘オプション/複数目標 [p125]
・ダメージ/基本値、ボーナス、解決、ショック、負傷、負傷耐性 [p116-117]
・モブ [p264]
 
ヒーロー側ラウンド終了間際、エディーノス(NPC)がキャンプから雄叫びを挙げながら飛び出し、自動火器を撃っていた襲撃側リーダーに襲いかかります( 「疾風」カードを場札に出していたとしました)。
 
槍の投擲、続いての爪による特攻での格闘でリーダーは(ダメージ吸収に使ったために)ポシビリティも使い切りダメージを受けます。「隙(強)」の効果が大きかったです。
 
・アドバンテージ/疾風 [p112]
・疾風における移動 [p114]
・種族/エディーノス/生得武器 [p75]
・特典/剛勇/乱闘 [p93]
・戦闘オプション/特攻 [p122]
・ダメージ吸収 [p118]
 
エディーノスはLiving Landアーキタイプをベースに、かなり加工しました(オリジナルに近い)。

もうひとつの襲撃者グループは、半数がPCの攻撃に対応し接近します。もう半数は継続してキャンプを射撃。ラウンド終了後、全員が遭遇ラインに従って疲労します。
 
・鎧の疲労ペナルティ[p144]

第2ラウンド
ドラマカード:H疲労/V-(推奨:間合い/トリック)
レルムランナーは接近してきたグループに対して間合いを試みますが失敗。さらに疲労でショック耐性ギリギリのショックを受けてしまいます。
 
・ショックダメージ [p117]
 
助手はモブへの射撃を継続。こんどは助手2名でモブ3名を射撃。しかし、ダイスの目は「1」!射撃していた場所はコアアース/リビングランドの混合エリアだったので、リンクは切断されずに済みました。助手はオーズなのでリンク切断されると変身の危機が…しかし、混合エリアなのでリンク切断は起きません。もちろん「不運」は起き「誤動作」となります。「誤動作」により弾倉が空になりました(とGMが判断)。
 
・不運 [p109]
・戦闘オプション/誤動作[p121]
 
エディーノスの戦士はリーダーに格闘を継続。ついにリーダーはKOされます(ショックダメージ累積)。
 
・ショックダメージ [p117]
 
さらに、ショットガンを構えた修道女(NPC;Living Landアーキタイプに収録)がキャンプから現れ、襲撃者のもう1人のリーダーに接近、射撃。襲撃者リーダーはダメージ吸収、ただし、ロールが悪くポシビリティーを使い切ってしまいます。彼女は「なにタラタラやってんだよ、シャキッとしなよ」とレルムランナーに声をかけます(1枚場札を出していたと扱い、それをレルムランナーの場札と交換しました)。
 
・戦闘オプション/散弾銃 [p122]
・デスティニーカード/場札/カード交換 [p113]
 
修道女はLiving Landアーキタイプを一部変更しました。使える奇跡をレペルからヒーリングに変更しています。
 

第3ラウンド
ドラマカード:H活力/V- (推奨:複数回行動)
 
・アドバンテージ/活力 [p112]
 
ドラマチックシーンでありながら、3ラウンド続けて良いカードが続きます。
まずは修道女。複数回行動で「ブレス」の奇跡、その効果を受けてリーダーに射撃。リーダーはついに負傷します。
 
・特典/信仰/奇跡 [p99]
・技能/信教 [p81]
・奇跡/奇跡データの読み方 、奇跡の祈念 [p196-197]
・奇跡/ブレス [p202]
 
助手2名は弾倉を交換しモブ1名に射撃。戦闘不能とします。
 
・行動/簡単な行動 [p114]
・戦闘オプション/再装填 [p121]
 
丸いチップ?がキャラクターを表わしています。
上から修道女(代用)、レルムランナー、エディーノスです。
メモが乱雑で恐縮です

レルムランナーは「挑発」「間合い」の複数回行動。修道女近くの襲撃者リーダーに試みます。どちらも成功し「萎縮(強)」と「隙(強)」を与えます。
エディーノス戦士はグループに残った2名のモブに複数目標の格闘攻撃を行い、成功。前ラウンドでKOされたリーダーは縛り上げられました。これでこのグループは全員が無力化されました。

残ったリーダーは逃走、モブは降伏し戦闘は終了しました。
 
・ラウンド進行終了時に場札を手札に戻す [p113 デスティニーカード/カード補充;エラッタも参照]

車で運んてきた武器弾薬、食料をキャンプに届け、またメディックをキャンプに送り届けた…
メディックと交代するはずのキャンプのメンバーは……あの修道女だった。
修道女は奇跡の「ヒーリング」で医療行為を行っていたのだった……
ここでアクト終了。
 
・奇跡/ヒーリング [p202]
・シーン終了時のデスティーカードの処理 [p113 デスティニーカード/カード補充;エラッタを参照]
・シーンの構造 [p257]
・アクトの構造 [p256]
・経験点報奨、成長 [p261、p71]

●Aftermath

エディーノス戦士は、バラク・カーと敵対する者に味方しているのです。より多くの敵に出会うため、レルムランナーに同行することになりました。
なお、修道女の名前がプレイ中話題になり、テンプレートから選んで「クララ」となりました。
次のアクトは、キャンプから基地への帰還です…

●所感

最初のアクトということもあり、「リアリティ」を伝えるよりもルールに慣れるための時間の方が多い構成になってしまいました。
また、キャンプを襲撃するのは、オリジナル版の「スパルタン」をイメージしましたが、単純にエディーノスの部族にしたほうがわかりやすかったかもしれれません。