2022/07/16

イスファハン・グロウ・キャットシットワン・王宮のささやき

 クローズのゲーム会に参加しました。ユーロゲームをプレイしてきました。中量級の好みのゲームを2本プレイできた会でした。

 

■イスファハン

ペルシャの都市イスファハンの商人となり、商館(スーク)への商品配置やキャラバンの送り出し、建物建設でVPを獲得します。スタートプレイヤーがダイスを9個ふり、ダイスの目ごとに異なるアクションが割り当てられ(資源の獲得、スークへの配置、など)、プレイヤーが順にアクションを選択していきます。得点方法が数通りあるので取り得る戦略に幅があり、またダイスによって適度な運要素もあり、なにより1時間程度で終了する好ゲームです。これで箱が小さくなれば言うことありませんが。マップの色彩は好みがわかれるかもしれませんが、数年ぶりのプレイでもマップさえ見れば思い出してくれるインパクトはあります。
ダイスをたくさん振るのは、それだけでワクワクしますね。

■王宮のささやき


特殊能力を持つ7種類のカードのうち、6種を、自分の前にプレイできれば勝ち。同じ種類を2枚出してしまうと負け。カードには特殊能力の他に、次のプレイヤーの指定が記載されており、それによって”はめられる”ことで勝負が決まることが多い印象です。
拡大写真に出ている「執事」の能力は、自分の前のカードの1枚を他のプレイヤーと交換すること、「メイド」は、手札1枚を山札と交換することです。
いずれかのプレイヤーが6種を出す(選択ルールで、2点獲得)か、同じのを出さざるを得なくなったら(他プレイヤー全員に1点)終了し得点を得ます。通常ルールでは(4人では)5点獲得した者が勝利なのですが、4点でも良いと思います。
できれば、日本語版でも海外版のデザインで出してほしかった…

■キャット・シット・ワン

小林源文氏の劇画「キャット・シット・ワン」をテーマにした協力ゲームです。プレイヤーは特殊部隊員(ベトナム戦争がモチーフです)を担当し、与えられた任務(橋梁破壊、撃墜されたパイロットの救出など)を達成すべく協力します。任務の難易度は事前に話し合って決めることができます。隠密行動と無線機(砲撃、航空支援を依頼できる)が重要です。

中央部はフィールド、最下部は支援
特殊部隊員はいちばん左に1人だけ見える(ラッツ)


■グロウ

世界観が素敵。闇に閉ざされた世界で、光を取り戻すための冒険です。メインキャラを1枚選ぶほかに、毎ラウンド仲間を1人ドラフトで選びます。このゲームでは、他プレイヤーとのインタラクションは殆どありません。そのため、4人プレイが良いと思います(BGGでが3人がベストとの評価)。
毎ラウンド、そのラウンドで使えるダイス複数個をふります(メインキャラと一部の仲間には固有のダイスがあります)。

1回目
自分も含めたキャラクターには、様々な能力があり、ダイス目を使って変換していくのです。
ダイス目は火・水・土・葉・空の5種類の属性が基本で(さらに、ダイスによって獲得できる属性が異なっています)、これを、光のカケラ(=VP)、リロール権、足(マップを進むのに必要)、ホタル(仲間人数よりホタルが多いとボーナスVP)などにキャラの能力を使って変換するのです。例えば、上の写真の左から2番目、カエルのような姿の「トゥアプ」は、水と土の元素1組ごとに、ホタル1つと3VPを獲得するのです(ダイス目は、キャラクター1人1人に対して使えます)。
 
また、ダイス目はマップ上を移動するにも使います。マス目に元素が書かれており、適合する元素をダイスで出していると進めるのです。スタートから遠い地点まで行くほど多くのVPを獲得できます。
メインキャラの特性によって、最適な仲間を選び、チーム(TRPG的に”パーティー”と言いたい)の能力を高め、ダイスをたくさんふって仲間を活躍させVPを稼ぎ、マップ上では旅をする…世界観とグラフィック、システムがマッチした、「ほんとうに素敵」なゲームです。適度な難易度、箱も小ぶりで1時間程度で終わるのでゲーム会に持っていくレギュラーにもなり得ます。
欠点は、前述の「インタラクションの少なさ=多人数ソロプレイ感」です。プレイヤーの思惑がぶつかるところが仲間のドラフトしかありません(だから4人が良いと思うのです)。
それでも好きなゲームです。

この日のプレイで、初めて勝利しました。1回目はホタルによるボーナス点で逆転、2回目は”同じダイス3つあると9点、葉が1つでリロール1回”の永久機関のような稼ぎで勝利できました。
2回目

なお、BGGによるとデザイナー氏は拡張版をデザインしているようです。