2022/07/18

揃っても揃わない…Crusader Rex(Columbia)・Megacquire

■Crusader Rex(Columbia)


3回目のプレイ。第三次十字軍の1187年~1192年の6年を扱います。
終了時、7つの都市(アレッポ、ダマスカス、カイロ、エルサレム、アンティオキア、トリポリ、アッコン)の過半数を支配していれば勝利です。
1ターンは1年、アクションカードは1ターンあたり6枚配布されます。1ターンは6ラウンドからなり、カード1枚の使用が1ラウンドに相当します。つまり、全部で36ラウンドあるのです。カードは1〜3のオペレーションポイント(基本的に、1ヶ所の軍勢を活性化させるのに1ポイント)かイベント。各ラウンド、両者が同時に公開しポイントの大きい方が先手番で移動、後手番の移動終了時に同じ場所に両者がいたら戦闘を解決します。コロンビア社のゲームは、基本ルールは概ね同じなのですが、僅かな違いで特徴を描いています。その1つがイベントカードの扱いで、両者がイベントを使用すると、両者ともキャンセルされ、そのラウンドはスキップされるのです。そして、このゲームの最大の特徴は、なんといっても城砦の攻囲戦です。
城砦は防御側有利。損害は被ったヒットの半分のみ。もちろん、城砦に篭れるブロック数には限りがあり(エルサレム、アンティオキア、アッコンは3。最大はエジプトの4)、攻撃側はより多くの軍勢を集めて攻略を試みるでしょう。とはいえ、1年の最後には軍隊は都市で補給下に無いと除去される!ので、集結と冬営地への移動を考えると1年に1都市攻略できれば良いほうだといえます。

登場するユニットは、十字軍では英王リチャード1世(獅子心王)、仏王フィリップ2世(尊厳王)、皇帝バルバロッサ、エルサレム王ギー、イスラム側ではサラディン、煌びやかな面々が揃います。

毎ラウンド1ブロックを増援で得るのですが、十字軍は(国籍ごとに3ブロックが)揃わないと登場させられません。以前のプレイでは、最後までフランス軍が揃いませんでした。また、十字軍のマップへの登場は、1ブロックごとに1オペレーションポイントが必要です。つまり、国籍ごとに3ポイント必要なのです。バルバロッサは北から陸路で、フランス王は友軍支配下の港に海路で登場します。リチャードも海路で登場しますが、強襲上陸もできるのです。

前半は、マップには十字軍はおらず、史実通りイスラム側が押す展開になります。キリスト教側は地中海沿岸に薄く細く展開していますが、海上移動(1オペレーションポイントで1ブロックを支配下港間で移動させられる)を利用して隙を見せません(見せないようにしていました。かなりブラフでしたが)。それでもイスラム側が押し、1187年にガザ、1188年にティベリアス、そして1189年にはボーフォート、アスカロンが陥落するなど、サラディンの活躍で数ヶ所で地中海沿岸都市を攻略します。エルサレムも緩い包囲下に置かれます。
一方、十字軍も1189年終了時、ついに英独仏すべてのブロックが揃いました!!!!!(各国とも3ブロックからなります。特に揃うのを待っていたわけでは無く、この年に一気に揃ったのです)。
英独仏すべての十字軍が揃った!(左下) 
 
しかし、1190年以降、オペレーションポイント「3」のカードが来ません……(英仏独いずれの十字軍でも「3」のカードがあれば1枚だけで登場させられるのですが…)1190年は「2」が4枚、イベントが2枚です。いたしかたなく「2」のカードを2枚使ってフランス軍をティロスに上陸させ、ダマスカスをうかがいます。イスラム軍の配置が南北に集まっているので、薄い中央を狙います。フランス軍はボーフォートを奪回し、ダマスカスに近づきます。一方イスラム軍はサラディンの指揮のもとエルサレムを攻撃、アサシンの暗躍もあってついにエルサレムは陥落します。
エルサレム王ギー、ホスピタル騎士団、テンプル騎士団が
守るもサラディンに攻め落とされる
 
この時点で、勝利条件都市の支配は、キリスト教側は3つ(アンティオキア、トリポリ、アッコン)、イスラム側は4つ(アレッポ、ダマスカス、エジプト、エルサレム)です。勝利するにはもう1都市取らねばなりません。この時点では、ダマスカスを狙ったために、イスラムが北(アレッポ)か南(エジプト)方面から軍を引き抜いたら、バルバロッサが北から、もしくはリチャードでエジプトに強襲上陸をかけようと考えていました。しかし、先述したようにそんな大戦略には時間が、特にオペレーションポイントの高いカードが必要です。
しかし、1191年のカードは「2」が2枚、「1」2枚、イベント2枚。オペレーション値は僅か6(コロンビア社の他のゲームでは、合計ポイントが低いと引き直しできるものもあります)。ポイントが足りません……結局新たな軍を登場させるのは諦め、フランス軍を主力としダマスカスを攻撃します。サラディンの親族を除去するなどあと一歩に迫りますが、両者イベントカードにより、「聖戦」イベントがキャンセルとなり万事窮す。
フランス主力の十字軍、この後ダマスカスの城壁を臨むまでは進むが…

 
シークエンス的に大都市は落ちにくいので、1190年のフランス軍は、エルサレム方面にまわして守り切るのが良かったのかもしれませんね。英独仏が揃って、大戦略に目が眩んでしまいました。
何度でもプレイしたいゲームです。

■Megacuire

「アクワイア」の大型版(ボードがスクエアからヘクスになりました)。
珍しいゲームをプレイさせていただきました。
本家「アクワイア」も暫くプレイしていませんが、久しぶりにやりたくなりました。