面白かったゲーム(シミュレーションゲーム)のランキング[2014年、2019年~2024年]

面白かったゲーム(ウォーゲーム)のランキング

”「面白いゲーム」を探す”ことをテーマにしたのですが、 とはいっても、自分が求めている「面白い」は何なのか?とりあえず、面白かったゲーム(シミュレーションゲーム)のランキングを作ってみました。

2024年

順位 総合 テーマ的観点 ゲーム的観点 かけた時間 総合ランキング コメント
1 Europe in Turmoils2(Compass) When Lions Sailed(S&T) Europe in Turmoils2(Compass) Dark War:Rebooted Twilight Struggleを基本システムとするゲームのひとつ。大戦間期における左翼と右翼の勢力争いを描く。勝利を目指すには勢力拡張に過激派の助力も必要で、また欧州の軍事緊張も高まる中でのハンドル捌きは難しく、とても教育的。
2 Liberty Roads(Hexasim) Blind Faith(AtO) Carolingian Twilight(S&T) Blind Faith(AtO) 1944年6月以降の師団レベル西部戦線キャンペーン。D-Dayからプレイできるが、ノルマンディー以外にも上陸できる。航空支援、重戦車などのリソースをあらわす「支援マーカー」が特徴的だが、連合運は使用可能港湾・ドイツ軍は総統による信任が利用可能数に影響する。ドイツ司令官が解任されないために無理攻めを強いられるのが楽しい?です。
3 Carolingian Twilight(S&T) Barbarian Kings(SPI/HJ/K2P) Boudicca(AtO) When Lions Sailed(S&T) 9世紀、フランク王国のカール大帝死去後の後継争いを扱ったマルチ。もっともバランスの良さそうな3人シナリオをプレイ。スラブ、ビザンチン、ムスリム等の非フランク勢力もプレイヤーが活性化させ、またヴァイキングの襲撃も生じる。大国の起源、諸国の興亡もドラマをもって描かれます。雑誌ゲームの限界でユニットを探し出す(両面で異なる勢力)手間がかかるのが残念。
4 Boudicca(AtO) Liberty Roads(Hexasim) 関ヶ原(EP) Wild Blue Yonder(GMT) 紀元60年の、ローマ帝国に対するブリトン人の反乱を扱う。ほぼイングランド全域をマップに含め、各地で反乱するケルト部族、街道を使って集結するローマ軍のそれぞれの機動がダイナミック。両軍のスタックも少なく、比較的短時間でプレイできるのも好印象。
5 関ヶ原(EP) Wild Blue Yonder(GMT) カフカス攻防戦(BANZAIマガジン) Carolingian Twilight(S&T) 全国レベルでの調略から、関ヶ原付近での合戦までも描いた、関ヶ原ゲームの名作。裏切らないにしても(戦意の都合で)思い通りに動かない。それぞれの大名に積まれていく裏向きの恩賞の約束も疑心暗鬼をかきたてる。
5(同着) カフカス攻防戦(BANZAIマガジン) Liberty Roads(Hexasim) 本邦でイマイチ広がらない?のは、もとの"Panzer along the Terek"がBGG6.3であるからなのか。BANZAI本誌を読む限り、オリジナルとは全く異なるゲームのようであるが。 独ソ両軍とも攻撃側になり、僅かなルールで両軍の特徴(機動攻撃と準備攻撃)の違いも表現されている好ゲーム。次は後の号に掲載されたオプションルール入りでプレイしたい。
5(同着) Halls of Montezuma(GMT)

2023年

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1 Plantagenet(GMT) Plantagenet(GMT) Napoleon1815(Shako/BONSAI) Red Storm 期待の"Levy&Campaign"シリーズのバラ戦争。補給も前作ほど厳しくなく、軍も両軍で同質なので、ルール運用難易度は前作より楽?その分作戦行動に神経を費やせるか。とはいえ自軍がピークの時期をコントロールするのは四苦八苦。それを踏まえての戦略が難しいが楽しい。
2 1989(GMT) Republic of Rome(AH/Valley) 1989(GMT) Plantagenet(GMT) トワイライトストラグルのバリエーション。ベルリンの壁崩壊前後の東欧諸国における保守派と民主派の勢力争い。勢力を競うのがエリート、学生、農民、労働者など共産主義国家の構成層で表現されており、その繋がりが興味深い。国ごとの得点計算カードが出たタイミングでは、別のカードで"Power Struggle"なるミニゲームを行うのだが、これも面白い(配布カードに構成層が影響し、政権維持に使用カードが影響する)。
3 Napoleon1815(Shako/BONSAI) Red Storm Plantagenet(GMT) The Charge of 3 Kings ,Navas de Talosa 1212(NAC) 定評あるShako社のNapoleon18XXを始めてプレイ。ままならさの中での瞬間の判断の悩ましさが面白い。3人で連合軍を2人で分担するのがさらによい。
4 Mr.Madison's War(GMT) Mr.Madison's War(GMT) Mr.Madison's War(GMT) Britain Stands Alone 今年も米英戦争ものがランクイン。本作は五大湖周辺に絞り、解像度が上がっている分、水上関連のルールが詳細化されていて、陸上作戦との有形無形の連携を活かすのが面白いです。今年はもう1作米英戦争プレイしていますが、ゲーム的には本作かと。
5 天下統一:関ケ原(Hexasim/CMJ) The Charge of 3 Kings ,Navas de Talosa 1212(NAC) 天下統一:関ケ原(Hexasim/CMJ) 天下統一:関ケ原(Hexasim/CMJ) システムは極めて面白い(ルール表記はイマイチだが…)。またやりたい。ただ、対戦ゲームとしての「関ケ原」のバランスはどうなのか…
5(同着) Republic of Rome(AH/Valley) Republic of Rome(AH/Valley) 猛烈にプレイヤーを選ぶゲームだと思う。主流派閥になれないと浮上することが難しい、初期シナリオをほぼほぼバルカ親子+ポエニ戦争コンボでローマ敗北。でも、とにもかくにも元老院で投票して決めたり、優秀な将軍も外敵がいなくなれば邪魔になったり…と素晴らしい。もう少しゲームとして洗練できれば、プレイ機会も増えるのでは。

2022年

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1 Dawn's Early Light Britain Stands Alone Dawn's Early Light Norway 1940:A PQ-17 Expansion ゲーム展開(米英それぞれに主導権握る時期がある)・歴史的興味どちらも満足。大西洋岸・五大湖・北部と南部の地理的バラエティもゲーム展開に幅を与える。面白い!
2 Britain Stands Alone Norway 1940:A PQ-17 Expansion Sword of Rome Britain Stands Alone エリザベス女王追悼企画で2年ぶりにプレイ。英海空軍が大活躍。独上陸船団に大損害を与える。
3 Norway 1940:A PQ-17 Expansion Mediterranean Empire(S&T330) Caesar:Rome vs Gaul Mediterranean Empire(S&T330) とにかく全体像を把握しにくいルールライティングに苦しみましたが、3軍統合作戦をプレイできる好ゲームだと思います。
4 Caesar:Rome vs Gaul Heart of Darkness Norway 1940:A PQ-17 Expansion Caesar:Rome vs Gaul ゲームとしての完成度は流石です。1日に2度まわせますし、展開も毎回異なります。カードサイズをタロットにしたのはなぜ?
5 Mediterranean Empire(S&T330) Red Storm Britain Stands Alone Demonlord プレイヤー勢力はマップの西端と東端。大半を占める中立国の動向によって展開が大きく左右される。13世紀地中海世界の動きを体感するゲームは他に見ない。

2021年

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1 Atlantic Chase Crimson Skies Atlantic Chase Imperator 船団の航路・索敵をあらわした、コペルニクス的転換ともいえる独特なシステム。もっとじっくりやりこみたいです。マニュアルの記載は、他でも真似してほしい。アートです。
2 イタリア-オスマン戦争(S&T) Kingdom of Heaven イタリア-オスマン戦争(S&T) Crimson Skies WWⅠ前、キレナイカ(リビア)での伊土戦争。非対称な両軍の戦略を簡単なルールでプレイできる好ゲームです。
3 PQ-17 Imperator Kingdom of Heaven Atlantic Chase 援ソ船団を巡る北海、北極海の戦いを扱います。索敵と燃料管理がミソ。どこで護衛船団を交代させるか…ムルマンスクは遠いです。
4 Imperator Atlantic Chase PQ-17 Showtime Hanoi(AtO) ユニット作成、念願のソロ2回。指導者層の宗旨替えが起きると国はピンチになることがよくわかります。次は対戦できれば!他のシリーズゲームも!
5 Kingdom of Heaven PQ-17 Imperator Kingdom of Heaven 今年は1回。でもルール間違ってた…

2020年

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1 Red Storm Red Storm Red Storm Nightfighter 待ち望んでいた、Downtownシステムの現代仮想空戦戦術級。両軍のテクノロジーが拮抗しているので、より戦術/シナリオ状況設定のバリエーションが広がった。
2 Nightfighter Britain Stands Alone Nevsky Red Storm 14回プレイしました!最も箱絵が美しいウォーゲーム。シナリオ単体を楽しむよりも、マルチシナリオで夜間迎撃戦術/技術の進歩を味わうのが狙いと見た。「夜間戦闘機」なる機種の短い生涯に想いを馳せながらプレイしたい。
3 Britain Stands Alone Nightfighter Rebel Raiders on the High Seas Balance of Power 今でもシーライオン作戦(仮想戦)を扱ったゲームのラスボスか。陸海空3軍統合作戦を、ディティールとプレイアビリティのバランスをとって描いていると思う。ユニークなシステムなので習熟には時間かかる。1ターンは終わらせた。
4 Liberty Roads Liberty Roads Kingdom of Heaven Wing Leader ノルマンディ以降の西部戦線キャンペーン。綺麗なマップ・ユニットと、プレイアブルでディティールにもスポットをあてたユニークなシステムで描く。次はキャンペーンに挑戦したい。
5 Rebel Raiders on the High Seas Imperial Struggle Festung Europe Santa Cruz 1797 ノルマンディ以降の西部戦線キャンペーン。綺麗なマップ・ユニットと、プレイアブルでディティールにもスポットをあてたユニークなシステムで描く。次はキャンペーンに挑戦したい。南北戦争をシー(ウォーター)パワーから描いた無二の作品。大西洋・ミシシッピ河・五大湖それぞれの制水権?と陸上の戦役との関連が良くわかる。ゲームとしても面白いし、教育的なゲーム。デザイナーがマーク・マクローリンであることも興味をひきました。

2019年

順位 総合 テーマ的観点 ゲーム的観点 かけた時間 総合ランキング コメント
1 The Burning Blue(GMT) Air Superiority/Strike/The Speed of Heat The Burning Blue(GMT) The Burning Blue(GMT) この年、5回プレイ。バトルオブブリテンの時期の一瞬を切り取ってシナリオ化(大きく5つの時期にわかれます)しており、目標はランダムに決まる。ドイツは事前計画に則って移動、攻撃し、イギリスはそれに対して迎撃する。索敵結果にはブレがあり、主攻撃を見極めて迎撃をあげなければならない。まだイギリスが勝ったのを見たことがない…
2 Kingdom of Heaven(MMP) Battle over Britain(TSR/SPI) シェナンドー・ナノ Kingdom of Heaven(MMP) 第1次~十字軍国家の終焉までをマルチシナリオで描く。カードドリブン。野戦は派手だがギャンブル、攻城戦は時間がかかる、軍の行動には消耗が生じるので、機動と駆け引きがポイントになるか。テンプル騎士団、ホスピタル騎士団からビザンチン帝国軍、アラブの騎兵からモンゴル!までの軍ユニット、そして3つの属性からなる指揮官ユニットはデザイナーの愛を感じる。第1次~第5次まではプレイしたと思う。
3 Pendragon(GMT) The Burning Blue(GMT) Kingdom of Heaven(MMP) Pendragon(GMT) ローマ帝国末期のブリテンをCOINシステムでゲーム化。ローマ・キウィタス(ローマ市民/地方自治体)・蛮族2陣営(スコット、サクソン)の4陣営。
これも「末期戦」。史実でブリテンがローマ本国から見捨てられた悲哀を味わえます。
4 シェナンドー・ナノ Pendragon(GMT) Battle over Britain(TSR/SPI) Crimson Skies(FASA) ミニゲームとしては最高傑作ではないか、と思います。南北戦争に詳しくない私でも十分すぎるほど楽しめます。
出張先にもっていってプレイした写真をアップしたところ、海外からも問合せが入ったのが印象に残っています(驚)。
5 Battle over Britain(TSR/SPI) Kingdom of Heaven(MMP) Twilight of the Ottomans(S&T) Nach Stalingrad!(Vae Victis) 「バトルオブブリテンをキャンペーンレベルで描いたゲームのラスボス。45日間を9ターンで描く。ドイツは攻撃計画を侵攻、イギリスはレーダー等で探知して迎撃機をあげる(迎撃機の地上基地の状況はドイツに見せません)のが基本の流れ。レーダー、航空基地、司令部等それぞれがルール化されており、攻撃の重点を戦略的に構想するのが醍醐味か。イギリスは次々戦闘機が消耗していく中でのマネジメントがカギ。悪天候がほんとうにありがたかった。
5(同着) Crimson Skies(FASA) Pendragon(GMT) 1930年代後半、分裂したアメリカでは飛行機が移動の中心、空賊や自警航空団の活躍が新聞を飾る…との設定のSF?。空気力学的には妙な飛行機ばかりですが、その移動システムは一見の価値あり。損害管理の方法は、何となくバトルテックの香りが…マグネシウム弾やドリルロケット!もある。

2014年

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1 France '40 Sickle Cut(GMT) Won by the Sword(GMT) France '40 Sickle Cut(GMT) コメント(総合) 長いブランクの後に復帰すると、最初の方針からして見当がつかないものです。時間と空間(ターン数とマップ)が広がると、五里霧中に陥ります。本ゲームのドイツ軍は最初の手番の選択肢が(良い意味で)はっきりしていて、初心者でも戸惑いません。それでいて、展開も派手で両軍に攻勢があり、ロンメル、モンゴメリー、ドゴールといったギミックもスパイスが効いています。
2 When Lions Sailed(S&T) When Lions Sailed(S&T) Caesar XL(VPG) ダンケルク(EP/CMJ) 16世紀ごろのイギリス・オランダ・スペイン・フランスのマルチ。マップは世界地図。4勢力それぞれに勝利条件と開始リソースが異なるところが好ましい。ゲームタイトルは、イギリスのシーパワーをあらわしている。
3 Caesar XL(VPG) アステロイド(GDW/HJ/RPGamer/K2P) When Lions Sailed(S&T) 謀略級三国志(GJ) 猿遊会で教えていただきプレイ。小ぶりながら、カエサルvsポンペイウスの争いをうまく描いていると思います。軍事的、政治的それぞれで勝利を目指すルートがあります。リーダー引きによってバランスが傾くので、Silver/Goldルールを取り入れてプレイするのがよいと思います。
4 RichardIII(Columbia) Caesar XL(VPG) 謀略級三国志(GJ) No Retreat!(VPG/K2P) ブロックゲームを始めて入手。Kingmaker(AH)が好きだったことからこのゲームを。戦役終了時の王位移動と貴族達の去就(登場)が特徴的。バラ戦争特有?の裏切りはあまり置きません…これも含めて容易にプレイできると思います。
5 Turningpoint:Stalingrad(AH) 三十年戦史(ダブルチャージ) No Retreat!(VPG/K2P) Turningpoint:Stalingrad(AH) 「アルンヘムシステム」のスターリングラード攻防戦。随分時間かけて手ほどきしていただきました。
特別 Won by the Sword(GMT) リリース直後に購入、猿遊会で素読みでプレイ。お相手の方とルール確認しながらプレイしました。それだけで周囲の方から話しかけられたり、あまりに多いエラッタの件で他の方にコンタクトとったり、「縁」を作ってくれたゲームです(ゲーム本体の評価ではありませんが)。