2020/05/05

夜のしじまの、なんと饒舌なことでしょう…Nightfighter(GMT)

2020/05/05 - 18:58 Posted by 20-on-20 , , , , , ,
そもそも地平線はマップにありません。
そして、なんと地味なゲーム写真であることか…

1月のプレイの続きを2月にしました。
シナリオ5以降で新技術を確かめます。

シナリオ5には新技術が登場しないので、シナリオ6を。

(以下のシナリオに登場する機種のリンク先はWikipediaです)
●シナリオ6 Zahme Sau '43/8月
迎撃:Ju-88C,Me-110G-4  爆撃:ランカスター
天候:月/満月 雲/なし 視界/Good
シナリオ6はボマーストリーム(大量の爆撃機群)を迎撃対象としているので、これだけでは新技術とはいえないのですが…
まず、機上レーダーはリヒテンシュタインBCレーダー(有効範囲が前方1列幅距離2ヘクス、ゲーム上はナローレーダーに分類)装備でしかありませんが、3機のMe110とJu88が、51機のランカスターを迎撃します。これだけ爆撃機がいれば、ナローレーダーでも何とか見つけられるものです。
たくさん発見!
実際はこんなに飛んでます(レフリー用マップ)
むしろ、爆撃機に追いつく速度と火力が問題です。ランカスターとは速力差が0.5しか無いので追いつくのが困難です。つまり、レーダーの最大探知距離2ヘクスで見つけたら、進行方向が同じでも4ターンかかります。ランカスターの速度ではマップ上に9ターンほどしか存在しないので、難易度高いです。また、斜銃を装備していないと、ランカスターを一撃で撃墜するには6面ダイス2個で9以上が必要であり、2回以上射撃が必要になることもしばしばです。
ゲームでは、天候が抜群によいこともあって迎撃側が早々に勝利条件を達成しました。VisibilityがGoodだと、隣接ヘクスまで視認できる(Goodでなければ、自身のいるヘクスのみ)のが何より大きいです。

●シナリオ6P Fast Ju88s '44/6月
迎撃:Ju-88G-1,Ju-88C,Me-110G-4  爆撃:ランカスター
天候:月/なし 雲/なし 視界/中程度
シナリオ6をバリアントでもう1回(バリアントが多いのも、このゲームの特徴です)。今度はワイドレーダーを使ってみます。
Ju88Gの1機がワイドレーダーを持っています。ワイドレーダーは、前方120度方向に3ヘクスの距離まで探知できます。
レーダー探知の機会は増えました。ただ、初期型のため至近距離では扱いにくく、視認の助けになりません。同一ヘクスに入っての視認判定時にペナルティがついてしまうのです。しかも先のシナリオとは天候条件が異なり、視認距離が同一ヘクスのみになってしまいました。やはり最終的には目視で視認しないと射撃できませんので、レーダーは機能しましたがランカスターを撃墜するにはもう一歩及びませんでした。

●シナリオ9 Fast Carriers '44/6/27
迎撃:F4U-2  爆撃(雷撃):一式陸攻
天候:月/半月 雲/なし 視界/中程度
次はGCIレーダーを確かめるべく、シナリオ9を。これで探知技術としてゲームに入っているものは一通り確認しました。
ちょっと変わったシナリオ形態です。一式陸攻による夜間雷撃を迎撃します。1機ずつ次々と10機が進入します(数機に1機、照明弾投下機も別進入路で入ってきます)。迎撃側(F4U)が撃墜できないと(雷撃されたとみなし)VPが減少します。VPがゼロになったら敗北。緊迫感があり、ゲームとしては一番面白いシナリオかもしれません。
GCIレーダーは、とにかく強力です。今までのレーダーは、予想位置に置くと、その周囲2へクス(または1ヘクス;レーダーによる)の探知範囲に存在するか否か、存在しない際には方向が判明するだけでした。一方GCIレーダーは、探知範囲に存在しないとしても侵入機の位置を1ヘクス範囲で特定できるのです。肉眼しか探知手段が無かった最初のシナリオが嘘のようです。
GCIレーダーで特定した位置に迎撃に向かい、発見!
探知は順調でしたが、次々襲来する雷撃機への対応に、2機のF-4Uのローテーションを効率化できず苦戦。辛うじて勝利できました。

●シナリオ10B Mosquito Hunter  '44/8月
迎撃:He-219A-6  爆撃:ハリファックス (イントルーダー:モスキートNF XIX
天候:月/半月 雲/なし 視界/中程度
最後にシナリオ10。
シナリオルールとしては、イントルーダー(ボマーストリームに隠れた夜戦ハンター)が加わります。
本バリアントを選んだ理由は、He-219 ウーフーを見てみたかったからことに尽きます。
レーダーはワイド型3ヘクス、探知範囲が広いことに加え、さらに速力5、攻撃力5。
レーダーで見つかること見つかること。視野も広く視認も申し分ない。そして、簡単に追いつきます。いったん追いついたら一撃で仕止める高い攻撃力。
He-219がハリファックスをとらえた!
シナリオ1では単なる普通のハリケーンで、全く見つけられなかったことを思えば夢のようです。
(しかし、ウーフーの1機はモスキートに撃墜されました)
モスキートが背後から奇襲!
 
He-219とP-61は、夜間戦闘機として設計された機体です。
これまで見てきた夜間戦闘機が、他用途からの転用であったことと比べると、やはり完成形であると感じ入ります。

最後に、もう一度ボックスアートを。

考えてみると、夜間戦闘機というのは、きわめて儚い定めであったのでしょう。レーダー操作と航法士が必要で、大火力を積む必要があり、だからこそ双発になりがちで運動性は高くならず、昼間では単座戦闘機にかなわない。

エンジン出力が増大し、レーダーが当たり前になり、電子機器で航法する現代では、もはや夜間専用戦闘機は存在しません。
それだからこそ、今回のプレイの最後はウーフーとモスキートがふさわしいと思ったのです(でも、このゲーム、私はまだやりますよ!)。
夜間戦闘機オールスター