2019/11/23

シルバーとブルー…The Burning Blue(GMT)

Silver Spitfire(→Webサイト)が日本に到着したのが 9/21、日本を発ったのが10/20過ぎだと思います(→ルート)。

それに合わせた訳ではありませんが、前後も含めたこの時期にThe Burning Blueを何度も、またBattle over Britain(TSR/SPI)もプレイできたことは素直に喜ばしいです。
「縁」だと思いたいですね。


茨城会には今回初めて参加しました。
皆様、ありがとうございました。
プレイ中の光景

■The Burning Blue(GMT)
●シナリオ4「Knocking 'em for Six」
ロンドン大空襲時期のシナリオです。
私はRAFを担当しました。キャンペーンで実施。ただサージレート2を選んだのは失敗でした。サージレートとは、キャンペーンを構成するゲーム数です。ところが、このシナリオ4のみ、サージレートを2にすると通常規模のゲームが無くなり、キャンペーンを構成する2ゲーム共に縮小規模になります(他のシナリオのキャンペーンでは、通常規模と縮小規模の組合せ)。
チットをランダムにひいて目標を決めるシステムですが、縮小規模になるとその振り幅が大きくなるのです。シナリオ4の通常規模は2チットです。2枚引く方がより平準化されるはずですので。
なお、このシナリオ4では、Raid Matching(以前の投稿をご覧ください)は3です。英軍は苦しい対応を迫られます。

●プレイの進展
▼第1波
ゲーム開始時点(9:30)で、レーダーがフランスに1編隊を探知します。まずは1個スコードロンをスクランブルさせます。
9:35(第2ターン)にも1スコードロン、9:40第3ターンは(イベントでスクランブル制限が2スコードロンに増えた)2個スコードロンを同時に離陸させウィングを編成します。先に離陸した2個もウィングに編成し、2個ウィングと1個スコードロンを上空に上げました。
近づくにつれ探知結果が正確になり、60機以上の情報。これは爆撃機を含む編隊と判断し、主力の2個ウィングで迎撃します。
9:55(黄色:独軍、青色:英軍)
10:00、ビギンヒル飛行場(ヘクス2024)南方10マイル(2ヘクス)でとらえました!
…しかし、独軍はMe109が3個!
Me109 3個対スピット4個の大空中戦を繰り広げます。
発見、交戦(黄色ユニット~独軍~の1へクス下で戦っています)
独軍はMe109が3個!

英軍左側のウィングは2個とも帰還…

さらに右側のウィングも2個とも帰還…
Me109 1個を離脱させたものの、スピットは4個とも離脱の結果を受けてしまいました。Raid Matchingが3である本シナリオでは、4個ものスコードロンが爆撃機を迎撃できなかったことは大きな痛手です。
まだ2個のMe109が残っていますが、英軍の主力飛行場付近に留まられるのを嫌がった英軍は、Disruptレベルが溜まっていることもあり、さらにハリケーンの1個スコードロンで攻撃します。劣勢にも関わらず4機撃墜の戦果をあげますが、残念ながら2個Me109はコヒージョンチェックに成功。離脱しません。
6ゾロ出して4機撃墜!
▼第2波
大空中戦を遡ること15分前の09:45、フランスでは1個編隊がForm upからRaidに編成されました。レーダーの情報では30機。第1波の半分の規模です。しかし、レーダーの精度もあまり当てにはなりません。「30機以上」の情報が得られる可能性があるのは、1個~4個グルッペ(30~120機)に当たり、かなりの幅があります。
10:10、第2波のRaidは英仏海峡上に出ます。英軍は次の迎撃を上げたいところてすが、第1波のMe109がケンリー飛行場(2023)上空で居座っています(待機旋回、オービット)。
10:15(中央の黄色は飛行場上空に居座るMe109、右の黄色は第2波)
10:20、ケンリー飛行場からハリケーン1個スコードロンが飛び立ち空戦を挑みます。既にDisruptレベルが2であった独軍は空戦の結果コヒージョンチェックに失敗、離脱します。第2波Raidは陸地に到着。
10:25、Raidは北西に向きを変えます。独軍はナビゲーションチェックを行なっているようです(進行方向を変えた場合、ナビゲーションチェックを行います。迷う可能性もありますが、爆撃機を含むRaidにしか意味がありません。したがって、独軍は絶えずダイスを振っていた方がよいのです。つまり、ここでダイスを振っていたのはダミーです)。英軍はノースホルト(2420)とビギンヒル、ロシュフォード(2530)から迎撃機を発進させます。探知の結果、独軍は(30機では無く)100機以上!これは本物(爆撃機)か!
10:30(独軍を待ち受ける英軍)
10:35、英軍と独軍が接触。ビギンヒル飛行場上空で空戦が発生します…
なんと、独軍はまたもMe-109が3個グルッペ!ハリケーンの253スコードロンは多勢に無勢、一蹴されますが、独軍も1個グルッペが離脱します。
「Combat」マーカーで空戦しています
そして、残ったMe-109がビギンヒル飛行場に機銃掃射!1機が地上で破壊されます。Me-109も弾薬を使い果たし帰還します。

▼第3波
10:15、フランスに100機以上のRaidが集結との情報あり。
10:35、第2波が英軍と空戦を繰り広げているころ、発進し英仏海峡上に出ます。
11:00、Raidはブライトン(1323)東10マイルで陸地に到達。第2波が去ってから25分が経過している英軍は、時間的には余裕を持って対応できます。英軍を悩ますのはレスポンスレベル(以前の投稿をご覧ください)。ここまで7個スコードロンを使っています。
10:45(右下の黄色が独軍第3波)
10:50(英軍、独軍の目標を推し量る…)
10:55(英軍が独軍のルートを見極めたか…)
11:00(独軍、陸地に到達!)
 11:05、Burges Hill(1523)上空で旋回待機していたハリケーンのウィングが独軍を発見、交戦します。Me-109が2個、Ju-88が1個!…しかし、護衛に阻まれ爆撃機には近づけず。
ついに爆撃機を含む編隊と遭遇!
しかし、まだGatwick(1822)で上空旋回しているウィングが待ち受けています!

11:10、しかし、晴天であるにもかかわらず発見できず(チャンスは3回あったのだが)。bqsfgameさんのブログにあるように、晴天でも同一ヘクスでの発見率は76%に過ぎません。
11:15、ヒースロー、ウィンザー南5マイル(ヘクス2219)で何とか追いつき、発見、交戦。スピットファイア2個からなる最後の有力戦力…今度は1個が爆撃機への攻撃位置につく。しかし、損害を与えられず。爆撃機硬い!
スピットファイア2個もJu-88に損害与えられず!
11:20、Langley工場(2319)を爆撃されます。

VPで負けている英軍は、レスポンスレベルで許された最大限(あと1.5スコードロン)を離陸させ、爆撃終了後の爆撃機を襲って点数を詰めようとしますが発見できなかったり、返討ちで3機撃墜されたり。

なお、独軍のチットは「RR」。勝利基準VP7、レスポンスレベル12.5でした。
18.5VPをあげた独軍の大勝利となりました。

●今回のプレイでの気づきのまとめ
・シナリオ4をキャンペーンでやるには、サージレート2の選択はしてはならない
・タリー(目視発見)の成功率は高くない
・レスポンスレベルのルールは標準ルールがよい(現時点では独軍有利と思えるので)
・チットで示される独軍の戦力に爆撃機が少ないと、勝利VP基準点が低い
 (そのうえMe109が多く、護衛にもフライエヤークトにも潤沢に振り向けられる)

●感想
TOROさんがブログで書いていらっしゃったように、英軍は独軍の目的と意図とを絶えず絶えず推理しながら、それに対応~とはいっても、毎ターンできることに選択肢は殆どありません~する僅かな積み重ねを繰り返していくゲームといえます。
今回は10:50ごろにようやく独軍の目標に確信を持ちました。より早く独軍の目標を見極められればよいのですが、それにはもう少し習熟が必要なようです。実はまだ英軍が勝ったのを見たことがありません。史実でも、独軍が判断ミスさえしなければ勝っていたと言われているそうですが、まさにその通りなのでしょうか。
ゲームにおいても、現時点のプレイノウハウではやや独軍が有利なのかもしれません。

現実の英軍も、当初は苦心していました。
英軍の戦略を見出すためにも、まだプレイし続けたいですね。
(英軍の仮説を練っています。また対戦する機会があれば試してみたいと思っています)

今回のゲームでは、ハリケーンには目立つ場面がありました。
いつかはスピットファイアが活躍するのを見たいです。


●追記
デザイナー公認のサイトにはルールのエラッタや明確化、サプリメントがあげられています。 サプリメントにはRaidの作成やディティールを増したコマンドルール、ポーランドやチェコパイロットのルールなど興味深い内容です。いつか使いたい!