2022/11/05

交通渋滞…Norway 1940:A PQ-17 Expansion(GMT)

 ■Norway 1940: A PQ-17 Expansion(GMT)

●事前計画

連合軍は、最低限5つの艦隊/船団の事前プロットを行います。ノルウェー沿岸への機雷敷設作戦「ウィルフレッド」3個艦隊、ノルウェーへの輸送船団(ON-25)2個、そして、キャンペーンであれば連合軍によるノルウェー侵攻(R4部隊)2個もプロットする必要があります。
もちろんドイツ軍も侵攻部隊のプロットをしておきます。史実通りであれば、6箇所に向かう艦隊をプロットすることになります。
事前プロット
(最北端の艦隊のプロットは不要、間違いです)

開始後しばらくは、移動はプロットに従うのですが、あらかじめ秘密裏にひいた4つのチット(ドイツ軍2、連合軍2)で決められるいくつかのイベントによって、プロットに従わなくてよくなるタイミングが決められます。
 
基本的な流れは、連合軍が引いた「本国艦隊アラート」になるまではプロット通りに移動します。ドイツ軍はチットによって「出港」と「侵攻(ノルウェー上陸)」が定められます。
殆どの場合、(1)独出港→(2)連合軍本国艦隊アラート→(3)独侵攻の順に情勢が変化します。(1)と(2)の間はプロットに従うのです。そして、連合軍は(2)の時点でプロット対象外で無い全艦艇が移動できます(戦艦ヴァリアント、ロドネイ、巡戦レパルス含)。
なお、「ウィルフレッド」艦隊は(3)の前に機雷敷設が完了しているでしょう。
 
そしてドイツの侵攻が起きると、それをトリガーとしてイギリスにはさらに艦隊が増えます。陸軍を含む2個艦隊(R4部隊。キャンペーンでは、これも事前プロット対象)、空母フューリアスを含む艦隊、給油艦2隻、ノルウェーからイギリスへの輸送船団、また、(タイミングは前後しますが)戦艦ウォースパイトを含む艦隊も使えるようになります(6~7個艦隊増える)。
連合軍艦隊編成
 
最初の配置

●展開

連合軍のチット引きで"ウィルフレッド"は5日午後ターン出航、本国艦隊アラートは7日午後ターンとなりました。

ウィルフレッド部隊が機雷敷設のためにノルウェー沿岸に入れるのは、出航4ターン以降の7日午後ターンになります。
機雷敷設した艦隊は低速船を含み燃料も消費しているので帰投させる予定です。しかし、ウィルフレッド部隊のうち1つ(ウィルフレッド カバー)は有力な戦力(巡洋戦艦レナウン、駆逐艦4)を持っています。この部隊が独軍の侵攻に対し最も近くにいるのです。
トロンハイム、ベルゲンあたりに待機させ、輸送部隊を待ち受けることにします。

最初の数ターンは、前述の通りプロット通りに進みます(探知や戦闘などシークエンスの大半は省略)。今回のプレイも、「本国艦隊アラート」によりシークエンス通りの進行に切り替わりました。この時点で正体が不明なブロックを並べます。
本国艦隊アラート時までの移動を反映します
ここからは自由に移動
 
ところが…偵察がとにかく失敗します。1940年当時は、レーダーやソナーなどの探知技術も発展途上であり偵察成功率も高くありません。
その中、イギリスはウィルフレッド部隊がトロンハイム付近に機雷を設置。さらにベルゲンに向けての輸送船団を予定通り進ませます。そして、輸送船団がベルゲンのヘクスに入り次ターンに入港する予定となった、8日午後ターン(Day8pm)、ドイツ軍のノルウェー侵攻が開始されたのです。

ドイツ軍はナルビク、トロンヘイム、ベルゲン、オスロに強襲上陸。奇襲判定の全てに成功!!し、損害ゼロで上陸に成功します。ノルウェーの沿岸砲台は一発も撃てませんでした(ベルゲンのへクスに入っていた輸送船団は反転、イギリスに戻ることにします)。

Day9amターン
ようやく船団を発見。空襲によって輸送船1隻を撃沈します(実はルールミス…時期的に雷撃不可の航空機で雷撃してしまいました)。
本当は雷撃できませんでした…
また、ノルウェー南岸でフランス軍の潜水艦が仮装巡洋艦オリオンを撃沈します。

Day9pmターン
ドイツ軍はオスロで地上戦に勝利。占領します。
巡洋戦艦レナウンのウィルフレッド部隊は…船団突入を前にして「艦砲射撃」命令が下されます…とはいえ、港の沿岸砲台はドイツ軍占領下。まともに砲撃すると返り討ちに遭います。仕方なく砲台が無いナルビクに向かわせます。ベルゲンあたりに多くいる船団には、ヴァリアント、ネルソン含む本国艦隊を向かわせます。
侵攻成功後の駆け引き

…といったところでお開き。
VP的にはドイツ軍の圧勝となりました。
なお、戦艦ヴァリアント、ネルソンを突入させようとしていた艦隊には、シャルンホルスト、グナイゼナウがいたとのこと。それはそれで見たかったですね。
 
終了時(海)

終了時(陸)
 
 

●感想と反省

失敗したのは、戦艦ネルソンを含むスカパフローの本国艦隊、上陸部隊を有するR4部隊を動かすのを失念していました。ドイツ軍侵攻をトリガーとする部隊運用で手一杯だったのですが…連合軍は艦隊が多いので、プロットしない艦隊であっても、それぞれ基本運用を事前に考えておかないとオーバーフローになります。指揮と編成あれこれを同時に行うのはたいへんです。ほんとうに「参謀」の大事さがわかりました。

ユニットを動かすのはたいへんなのですが、3軍合同で任務部隊編成から楽しめるゲームはそうそう無いと思います。

しかし…ルールの書き方が…とにかくわかりにくいです。文章としてもそうです(2重否定の長文はやめてくれ)が、構成も問題です。デザイナーの思いついたルールが全部入っている印象です。ここまで色んな要素が入っているのなら、別の切り口(ルールは要素別に書かれているので、それを時系列〜ターンシークエンスのことでは無いです。ゲームにおける様相が変わるタイミングのことです。本ゲームでは、プロットに従う時期/自由移動の時期/侵攻ターン/侵攻ターン+1/侵攻ターン+2…+6くらい?/通常進行というようにです)も加えていただくと段違いです。別に大それたことでは無く、機能別の記載の他に、ユーザーストーリー?視点のガイドが欲しかったです(どのゲームでも必要とは考えていませんが、このゲームは詳細要素が多く、特に侵攻ターンとその後しばらくは特別な処理が続きます)。
 
 こんかいは連合軍をたんとうしました。次回はドイツをプレイします(リンク)。